Medical fitness Re-Birth(以下、Re-Birth)は、福島県いわき市などに4店舗を展開するメディカルフィットネスジム。会員の約7割が何かしらの疾患を抱えているが、理学療法士や管理栄養士など多くの国家資格保持者が提供する専門性の高いパーソナルトレーニングにより「Wellness station(健康ステーション)」というコンセプトを実現しようとしている。四家卓也氏は、「それを支えているのがPower Plate。即時性と専門性が発揮される」と語る。どのように使われているのだろうか?
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Medical fitness Re-Birth ゼネラルマネージャー四家卓也氏
やりたくないけど、やらないと
Re-Birthは、2016年、いわき市に1店舗目をオープンした。そこから2020年までに2店舗増やし、現在4店舗を展開。
四家氏は、それまで理学療法士として十数年、脳血管疾患のリハビリテーションや整形外科クリニック、スポーツチームで活動してきた。
「Re-Birthに通う年齢層は5~80歳代まで幅広く、脳梗塞やがん、膝や股関節の人工関節の手術後の方もいらっしゃいます。他のクラブでは入会を断られてしまうようなリスクのある方(再発予防)、一般的な健康増進を求める方やアスリートも利用しています。病院からの紹介もあります。基本的には、運動が嫌いな人が多く、『運動しなさい』と言われても、やりたくないけどやらなくちゃいけない人たちが多いです」
50~60代が多いRe-Birthでは、リスク管理と専門性が求められている。
パーソナルトレーニングが中心
入会時は、まずボディチェックを行う。その後は、3ヶ月毎に行われ、結果をもとにプログラムがつくられる。
「プログラムの中で、会員さまが覚えられるPower Plateでの運動を3~5種目入れています。誰でも1回はPower Plateのレクチャーをトレーナーから受けています。会員さまは、来たら必ずPower Plateでウォーミングアップをしてからマシンでの運動を行うなど、多くの会員のルーティーンになっています。Power Plateを使う会員さまは約9割に上ります」
サービスの中心になっているのが、パーソナルトレーニングだ。
「誰でも1回は無料にしていて、自分に合ったトレーニングを専門職から受けることができます。プログラムは、リスクを把握し、日々の体調の変化に合わせて行います。ほぼ毎回Power Plateを使うのですが、アクションをつけたりしています」
四家氏や同施設のトレーナーは、Power Plateの導入による2つの効果を感じている。
「即時性が高いため、効果が感じられずに入会しないというハードルをクリアしてくれます。高齢者や疾患がある会員に対しても、例えばスクワットするときにリスクを回避した状態で目的を達成できます。あるときは、『立っているだけでいいですよ』と言えます。また、専門職が専門性を出しやすく、差別化しやすいです。いきなり有酸素運動をしようとすると腰や膝が痛くなり、すぐにドロップアウトしてしまいますが、動きやすい身体づくりができます。専門職が入ることで、『運動して大丈夫なんだ』という気づきにつながります」
ほかにも、『生活習慣病予防型メディカルコース』『グループの産後のマタニティ』などが提供されている。理学療法士がいるからこそ、産後の女性ならではのトラブルなど、ウィメンズヘルスへのアプローチができる。
「運動への課題意識があっても、リスクがあると自分だけでは何をしていいかわかりません。Re-Birthでは、リスク管理した上で、適切で効果的な運動プログラムを提供できます」
ヘビーユースされるPower Plate
「現在、1施設に各2台ありますが、賑わっています。高齢者の方は、Power Plateに座って、ストレッチをしながらおしゃべりしています」
Re-Birthが目指している、健康について専門家に「相談」、「学び」、「体験」できる環境がつくられている。
四家氏は、『運動できる体じゃない』という会員の不安が払拭されているという。
地域ニーズに合ったクラブへ
四家氏に、今後の目標を訊いた。「専門性を活かして、Wellness Stationを地域のニーズに合ったかたちに変化させていきたいと考えています。今年10月に藤沢、また幕張にもオープン予定ですので、地域に開かれたメディカルフィットネスを目指します。専門職がいるからこそのソフト面で勝負していきたいです」
「運動してやせた」という大きな目標ではなく、「生活しやすくなった」という小さな課題に応えられるジムが、運動へのきっかけをつくるのだろう。