「世界でいちばん、笑顔をつくろう」を企業理念に据え、日本国内を中心に最先端の歯のオーラルケア製品サービスを展開しているのが、オーラルケア業界の''イノベーター''、株式会社シャリオン(以下、シャリオン)だ。社名の由来は、フランス語の「charité(シャルテ、博愛・慈悲)」と、代表取締役である角田哲平氏の座右の銘「獅子奮迅」からとった「Lion(ライオン)」の組み合わせ。人を想いながら、勢いよくものごとに立ち向かうシャリオンは、自社の製品サービスを世界10カ国に展開中。日本国内では、ネイルサロンやヘアサロンなどの美容サロンから導入をスタートしたが、ここ最近、怒涛の勢いで日本国内に店舗展開を続けている無人ジムの付帯サービスに取り入れられた。そして、国内の総導入店舗は1万を超えた。設立までの経緯、商品サービス、フィットネス各社が抱える課題の解決に貢献できることを訊いた。

  • 株式会社シャリオン
    代表取締役
    角田哲平氏

歯周病で増える病気のリスクオーラルケアビジネスの可能性

オーラルケア商品「美歯口」

「定期的に歯のクリーニングを受けている人は、わずか2%。日本の成人の約80%が歯周病であり、歯周病が原因で糖尿病や癌といった生活習慣病など、様々な病気のリスクが増える、といわれている。ただ、鏡で歯を見ても気づくことができないので、自分が歯周病とわからない人が多いのが現状。そもそも歯に対する意識がとても低く、経済と反して日本は歯の後進国である」と話す角田氏。

幼い頃から歯磨きをする習慣を身に付けていたが、社会人となり、歯磨きをする場所が少ないこと、トイレや公園など、衛生的とはいえない環境での歯磨きに違和感を覚えていた。アメリカへ旅行に行った際、コンビニやスーパーで、日本と比較してたくさんの歯磨き粉が販売されていることやホワイトニングのシールが販売されていることを知る。皆、歯が綺麗で、ホワイトニングをやっている人が多かったことも鮮明に覚えている。

当時、日本でホワイトニングができる場所は、ほとんどが歯医者であった。でも歯医者はお金や時間がたくさんかかる、治療の痛みや恐怖から嫌いという人が多い。そんな折、セルフサービスで使えるホワイトニング・オーラルケアサービスに出会う。オーラルケアビジネスの可能性に直感で気づき、気軽に歯を綺麗にできる環境やサービスを創りたい、こうしてシャリオンは、2015年に設立された。

笑顔のヒットメーカー

現在、セルフホワイトニングマシン国内シェアNo.1の同社。コロナ禍が終息し、マスクを外す機会が増え始め、歯を綺麗にしたい、歯を白くしたいというニーズが増えているという。コーヒーや赤ワイン、チョコレートやカレーなど、着色料が含まれている飲み物や食べ物が多いなか、着色による歯の汚れを落とせるのが一番の特徴である同社の商品。白く美しい歯で人々の笑顔を増やしていく「笑顔のヒットメーカー」は、どのような商品を提供しているのだろうか? 代表的な商品は、セルフホワイトニングシステム「WHITENING NET(ホワイトニングネット)」。たまご型のポットに利用者が座り、独自開発されたホワイトニング溶剤を歯に塗布しブラッシング、歯を白くしながらオーラルケアができる仕組みである。1畳ほどのスペースに設置が可能、コンパクトサイズが売りの優れものだ。

歯磨き粉や歯ブラシ、フロスといったオーラルケア商品「美歯口(びはく)」は、上質なライフスタイルを求める方向けに開発された。

パックに小分けされた歯磨き粉と歯ブラシの30日セット「30DAYSホワイトニングキット」も大好評だ。毎日開封して使用するから、清潔で安心。「日本だけでなく、衛生管理が行き届いていない発展途上国にも高いニーズがある」と同氏。

あらゆる経営課題の解決に貢献

      お口から始める健康づくり講座
            正しい歯磨き講座

同社の商品は、大手民間企業やホームファニシング事業に取り組む企業、福利厚生事業・ヘルスケア事業に力を注ぐ企業などにも、健康経営の推進もあり、福利厚生の一環として導入され始めている。

そして今、大きな注目を集めているのが、コロナ禍の影響で、売上・利益ともに回復の兆しがなかなか見えない、フィットネス業界への参入だ。設立当初から、多店舗展開ビジネスにおいて会員制システムを採り入れているフィットネス各社に、自社商品を導入してもらいたいと考えていた。同社商品は、フィットネス業界のあらゆる経営課題解決に貢献できるというが、どのようなことが挙げられるのか?

まず1つ目は、入会者の促進だ。これまでフィットネスクラブに入会されなかった未顧客層に、いかに興味をもってもらい、どれだけ来てもらえるか、「行動」を促すためのきっかけをホワイトニングでつくる、という構図である。運動やトレーニングというハードルも、きっかけがホワイトニングであれば、敷居を下げることができる。

すでに導入しているジムでは、ホワイトニングをやってみたいから入会した、という声が多数ある。また、数ある付帯サービスの中でも、ホワイトニングは抜群の稼働率を誇っているという。パーソナルトレーニングジムや多様なブティックスタジオの出店が相次ぐ現状、総合クラブは20~40代女性の集客に苦戦をしているはずだ。シャリオンのホワイトニング導入店舗を調べてみると、最も興味関心が高い層は、20~40代の女性である。

2つ目は、会員の継続率向上・満足度向上だ。1回のホワイトニングにかかる時間はおよそ20分。手軽にできるから、忙しい人でも無理なく継続して利用することができる。ホワイトニングきっかけで入会した方へ、年齢や性別・目的に合わせたマシントレーニングやプログラムを提案するというように、さらなる継続・定着を促すための価値提案にクラブ側が取り組むことも大切になってくるであろう。

運動やトレーニングは、すぐに効果が見えにくいものであるが、同社のホワイトニングは1回の利用で効果が見られるというエビデンスがある。継続利用することで、より白さに磨きがかかるという。続けた分だけ効果が見られ、喜びも笑顔も増えていく。利用者の満足度は向上し、クラブへの帰属意識も高まっていくであろう。

経営課題の解決に貢献できる3つ目は、収益のアップだ。無償で付帯サービスとして導入しているジムもあるが、有償で取り入れているジムもある。

セルフで行うホワイトニングなので、そもそもスタッフの時間や手間は掛からない。継続率75%という高い水準を誇るホワイトニングサロンでは、3,000~5,000円を1回の利用料としている。原価を抑えることができ、収益性が高いのも、同社セルフホワイトニングの特徴だ。

「要望により、ホワイトニング溶剤の配合を変えることができる、様々な種類のマシンも用意している。OEMで生産も可能なので、他社との差別化を図ることもできる。利用者はすぐに効果を感じることができて嬉しい、嬉しいから笑顔が増える、会話も弾む。歯が綺麗になって損することはない、善いことしかない」と角田氏は笑顔で話す。

素敵な笑顔があふれる明るい未来をつくりたい

オーラルケアの大切やホワイトニングの素晴らしさを伝えながら、さらなる企業成長を目指すシャリオンは、社会貢献にも力を注いでいる。

子どもの健全な育成を目的とした活動に協賛。また、歯科医師を誘致のもと、スポーツイベントなどと連携し、日本全国各地の子どもたちへ歯に対する知識や歯磨きの仕方などを伝える「正しい歯磨き講座」を開催している。日本国内の活動だけでなく、商品の売り上げの一部を貧困に苦しむ世界の発展途上国の子どもたち支援に役立てる「給食サポート」を実施。「食糧支援を通して、素敵な笑顔があふれる未来をつくりたい」、シャリオンの社会貢献活動に、今後さらに注目していきたい。

同社は7/16(火)~開催されるSPORTEC2024に出展する。オーラルケアの大切さを学べ、また今注目を集めている「WHITENING NET」を体感できる絶好の機会だ。「日本人の歯の意識を高めること、それが自分のミッション。歯が綺麗になることで、明るい未来を創っていきたい」と角田氏。全国のフィットネスクラブに商品を導入してもらうこと、同氏の野望の1つだ。「勢いよく前に進み、突き抜ける」シャリオンの飛躍に今後も期待したい。