総合業態を主力とする既存大手のなかでは、ルネサンスが抜け出し、好調裡に成長している。新興では、RIZAPグループがchocoZAP事業のビジネスモデルを整え、黒字化を達成。また、ブティック系スタジオを展開するLIFECREATEが上場、今後の成長に期待がかかる。決算期が異なるため、本稿では紹介できないが、カーブスホールディングス、フィットイージーも好調だ。いよいよ事業者間に実力差がついてきた。成功裡に経営・運営できている事業者は、いずれも対象顧客の期待と課題をはっきりさせ、フィットするソリューションを持続的に提案、提供していけるシステムを構築できている。拙速的な経営・運営をするのではなく、中長期的な視点と高い視座から、ビジネスモデル全体を整えていくことが、今、求められているのだ。

◎ルネサンス
オアシス合併効果も加わり、すべての部門が成長へ。B2B、B2G、介護・医療周辺などへの取り組みも強化

オアシス合併効果も加わりすべての部門が前年度比プラスに

株式会社ルネサンス(以下、ルネサンスという)の2025年3月期における決算(連結)は、売上高637.37億円(前年比46.1%増)、営業利益19.46億円(同54.3%増)、経常利益12.24億円(同117.4%増)、純利益7.66億円(同21%増)だった。業績予想に対しては、売上高が2.37億円上振れしたが、他はほぼ予想通りとなった。売上高については、前連結会計年度末に株式会社スポーツオアシス(以下、オアシスという)を100%連結子会社化したため、大きく増収し600億円を超えた。また、オアシスのホームフィットネス事業が計画を上回って好調に推移したことも増収に寄与した。さらに、2023年度に開業した4店舗、KSC金町(事業継承)の増加、既存店の会員数増加、会費単価の上昇なども寄与した。
営業利益については、全社的な省エネ対策と政府の補助等により、光熱費が計画を下回って推移。その一方、給与水準の引き上げや人材確保強化のための支出が増えた。オアシスとの合併に伴うPM1(合併後の業務統合)については、計画の範囲内で進捗した。部門別の売上高は、スポーツ施設(フィットネス部門、スクール部門、ショップ部門、その他)、地域・企業等の健康づくり、介護リハビ