2019年の設立以降、急成長を遂げているレクスコジャパン株式会社。

その躍進を支えている韓国本社のキーパーソンに、創業の経緯や製品開発における特徴、製造現場で大切にしていることなどを訊いた。

  • LEXCO 創業者・CEO Jung Younggon 氏(左から2人目) 副社長・工場責任者 Kim Sungdong 氏(右から2人目)
    開発責任者 Jung Sunghun 氏(左)/ Jeon Hasung 氏(右)

製造の答えは現場にある

韓国発の総合フィットネスマシンメーカー・LEXCO(レクスコ)。その名に込められた意味は「LeadingnEXt COREA(次世代の韓国をリードする会社)」。創業者・CEOであるJungYounggon氏が、小さな作業場からスタートし、韓国を代表するブランドへと育て上げた背景には、信念と堅実なものづくりへの姿勢があった。

「創業当時、私たちには資金も設備もなく、“何としてでも事業を成功させたい”という強い想いだけが原動力でした」とJung Younggon氏は振り返る。20年にわたり、利益すべてを製品開発と事業拡大に投じ、外部からの投資には一切頼らず、自力で事業を運営し成長させてきた。

事業を始めた当初、製造技術には自信を持っていたが、最大の困難は運転資金だった。「製造における答えは現場にある」という信念から、設計者の意図や原理を現場が的確に理解できるように、現場との対話を徹底。「スピードより精度を優先する」姿勢を現場に根付かせ、レクスコ文化を築き上げた。

現在では、20 ~ 30代の情熱あふれる若手社員が多く活躍、「これからさらに成長できる」という自信と組織の未来への期待が高まっている。

製品化までの柔軟な対応力が強み

レクスコではマシンの開発において、“人間工学に基づく設計と運動効果を最大限に引き出すこと”を重視。製品の品質に対する責任感を何よりも大切にしていることは、マシンを導入する事業者にとって安心材料といえるだろう。「“人々の健康づくりに貢献する”という使命感を持って、日々製品づくりに取り組んでいます」と開発責任者であるJung Sunghun氏。

では、開発におけるプロセス、独自の強みはどこにあるのだろうか? 

業界のトレンドや顧客ニーズをもとに製品を企画、設計・デザイン、そこから量産というプロセス、一貫してそれらを自社で行い、製品化まで柔軟に対応していく力が強みである。

「機械設計・電子設計・ソフトウェア開発などの専門チームが社内に揃っており、各部門が密に連携しながら進めることで、きめ細やかな品質改善にも取り組んでいます」と開発責任者のJeon Hasung氏。日本市場とのやり取りから「顧客への対応スピード、細部への徹底した配慮とこだわり」を学び、製品完成度のさらなる向上につなげていることは、日本の事業者にとってとても心強いポイントといえる。

顧客に寄り添い、社員と会社を幸せに

製造の現場を支えているのは、副社長・工場責任者であるKim Sungdong氏。レクスコでは、有酸素系36種・ウェイト系134種という多様な製品を製造。これを可能にしている理由が、素材・部品の標準化、生産工程の単純化、そして継続的な人材教育だ。

製造プロセスは、原材料・加工・組立・出荷の4工程に集約、すべてにおいて効率的な設計と徹底した品質チェックが行われている。

またこれまで、トレッドミルのスマートフォン充電機能において、最初に搭載した有線USB端子が頻繁に故障した経験から、いち早くワイヤレス充電方式に切り替えた。結果として、ユーザー満足度が向上し、アフターサービスも大幅に軽減。この柔軟な改善姿勢こそ、レクスコの強みといえる。

工場の安全対策にも妥協はない。様々な気候条件に対応すべく、約5,000坪の敷地に冷暖房・空調を完備。人と機械の動線を明確に分離し、事故防止にも注力している。さらに、社員の健康と働きやすさを重視し、寮の提供や文化活動の補助制度も整備。Kim Sungdong氏は「社員が幸せでなければ、会社も幸せにはなれない」と話す。この理念が現場の根底にある。

レクスコは、日本市場においても着実に信頼を築き始めている。その根拠は、製品の精度と耐久性、そして顧客に寄り添う開発・製造体制にある。だから多くの顧客が「レクスコに相談してみたい」と思うのだろう。品質とは単なるスペックの高さではなく、設計思想から現場の空気、社員の志までも含めた“総合力”であることを、レクスコは体現している。

「お客さまであるフィットネスクラブが収益を得ること。+αとして、私たちの活動が社会貢献につながる未来を描く」を表すスローガン“RUN WITH LEXCO”。

7月30日から開催される「SPORTEC2025」において、レクスコの真価が実感できるブースへ足を運び、今後の事業成長へのヒントを見出してみてはどうだろうか。

SPORTEC2025出展概要

日程/2025年7月30日(水)~8月1日(金)
時間/各日 10:00~17:00
出展ブース/E6-24-6