健康経営会議実行委員会(事務局:株式会社ルネサンス)が、NPO法人健康経営研究会、ならびに健康長寿産業連合会と、少子化が進む日本の将来を見据え、『未来を築く、健康経営』を発表した。なお、本定義は、健康長寿産業連合会から出された『健康経営市場の創出に向けた提言』とも関連している。

1.深化版定義のポイント

『未来を築く、健康経営』は、2006年にNPO法人健康経営研究会が提唱した健康経営の定義を、今の時代背景に沿った内容でさらに深化させ、中小企業を始め、多くの企業が健康経営に取り組む一助とすることを目的に作成した。

2.『未来を築く、健康経営』の概要について

これまでの健康経営は、法令遵守や安全配慮義務等の国からの要請の視点も含めて、企業のマネジメントのなかで、自社の従業員の健康を「守る」ための戦略を第一として考えてきた。

しかし、これからの健康経営を、より時代に合った経営戦略に進化させていくためには、健康経営を「人という資源を資本化し、企業が成長することで、社会の発展に寄与すること」として捉え、人という無形資産への戦略的投資として積極的に推進していくことが求められる。こうした考え方に基づき、今回、日本の企業を活性化する礎となるように、深化版の健康経営についての考え方を取りまとめた。

健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味しています。

今後は、「人という資源を資本化し、企業が成長することで、社会の発展に寄与すること」が、これからの企業経営にとってますます重要になっていくものと考えられます。

2006年NPO法人健康経営研究会(2021)

詳細は、NPO法人健康経営研究会ホームページにて確認可能。

参考

健康長寿産業連合会から出された『健康経営市場の創出に向けた提言』は、健康経営に取り組む企業と支援する企業の質・量を拡大することで市場確立を目指すための方向性を示した内容となっている。

『健康経営市場の創出に向けた提言』の概要について

健康経営に取り組む企業と支援する企業の質と量を高めるため「健康経営に取り組む意義・目的を企業の経営戦略の観点から再考する必要があること」「自社が必要と考えるステークホルダーに対し、積極的に情報公開する仕組みの必要性」「取り組む企業の意義・目的や目標の公開とともに、支援する企業のサービス活用事例等を収集した情報プラットフォームの創設」を提言している。

詳細は、健康長寿産業連合会ホームページにて確認可能。

NPO法人健康経営研究会について

健康経営研究会は、「健康経営」を企業マネジメントの新たな手法としてとらえ、企業と従業員の双方に利点を見出せるような、より良い関係の構築を目指して、2006年に設立、同年「健康経営」という言葉を商標登録した。健康経営研究会では、主にセミナーなどの各種活動を通じ、健康経営の普及啓発、実践支援に取り組んでいる。

※「健康経営」は特定非営利法人健康経営研究会の登録商標

URL:http://kenkokeiei.jp/

健康長寿産業連合会について

健康長寿産業連合会は、日本における健康長寿産業の振興を目的に、企業・業界団体が主体となった産業間交流の場として2019年10月1日に設立された。

健康長寿産業連合会では、健康寿命の延伸に関する全ての産業(健康長寿産業)の振興を図るため「健康都市モデル」「健康関連データの活用推進」「健康経営の推進」「国民の健康リテラシー向上」の4つのテーマでワーキンググループを設置し活動している。

URL:https://www.well-being100.jp/

健康経営会議実行委員会について

健康経営会議実行委員会は、健康経営の普及・啓発を通じて、国が進める「健康寿命の延伸」に貢献することを目的に2015年5月1日に設立。健康経営会議実行員会は、関係省庁、健康経営に取り組む企業、健康経営を支援する企業・団体・自治体、そして、有識者と協同し、毎年「健康経営会議」を開催することで、みんなで、健康経営について考える「場」の提供を行っている。

URL:http://www.kk-kaigi.com/

お問い合わせ先

健康経営会議実行委員会(株式会社ルネサンス健康経営企画部内)

樋口毅/関野千鶴/丹野恒平

kenko-info@s-renaissance.co.jp

080-8466-9894