株式会社キネティコス(以下、キネティコス)は2021年12月25日に運動処方とプログラム管理のソフトであるキネティコス・プロ・システム(以下、KPS)をリニューアル。従来のバージョンから圧倒的にユーザビリティを高めたKPS2.0として新たに誕生した。とにかくシンプルにつくり変え、トレーナーである自分たちが本当に使いたいと思うシステムにこだわり、旧KPSとはまったく別の方法でシステムをゼロからつくり直した。トレーニングを受講するクライアントのほか、リハビリ時の運動療法にも応用できる。

谷 佳織氏
株式会社キネティコス 代表取締役

KPS の新バージョンとして 大幅にリニューアル

キネティコスは運動の専門家に対して世界中の最先端の情報を提供するオンラインプラットフォーム。すでに同社のサービスを利用している人も多いのではないだろうか? そのなかで、KPSというトレーニングプログラムの作成、記録、クライアントへの共有ができるシステムも開発、提供してきた。メインターゲットは小規模ジム。それを今回、システム開発会社を変え大幅にバージョンアップ。

「私たちトレーナーが本当に使いたいと思うシステムに進化させるために、今回は、完全に最初からつくり直す決断をしました。そのおかげで、よりシンプルに、より使いやすいシステムになったと自負しております」と谷氏は説明する。

使い方としては、まずトレーニングプログラムの作成を行う。キネティコスが用意したエクササイズライブラリにはすでに530種類以上のエクササイズ種目が動画および静止画と解説付きで収録されており、そこからエクササイズを選択していけば、数分でトレーニングプログラムが完成。ドラッグ&ドロップの直感的な操作でそれを実現することで、UIがトレーナーフレンドリーになった。エクササイズ種目は身体の部位別や運動の種類別にカテゴリ分けされ、参照しやすい。エクササイズ種目の参照方法がアイキャッチ画像のリストへと変わり、ビジュアルで種目を選べるようにもなった。

KPS2.0を利用するトレーナーが独自のエクササイズ種目をライブラリに追加することもできる。動画や静止画を撮影し、それをドラッグ&ドロップするだけで簡単にアップロードが可能だ。

そして、トレーナーが作成したプログラムに準じて、実際にお客さまが行ったトレーニングを記録し、さらにプログラムと記録をお客さまへ共有することができる。

電子化による業務効率化とCSの向上を実現

KPS2.0を利用することで、従来は紙で行っていたトレーニングの記録をデータとして蓄積していくことができる。そのおかげで、紙で保存していたスペースが不要になる。さらに、トレーニングプログラムを作成する際も、今まで過去に行ってきたものを複製、編集することで時間短縮を実現。記録についても重さや回数、秒数といった数字を入力していくだけで簡単。お客さまに事前にプログラムを共有できるので、セッション中の説明の時間を短縮し、より多くの時間をトレーニングに割くこともできる。

顧客満足度も、KPS2.0の利用によって向上が見込める。システムを通じて、お客さまとコミュニケーションを取ることができるためだ。例えば、セッションが終わったあと、お客さまにエクササイズを宿題として共有し、それをお客さまが実施したとき。お客さまはシステム上にコメントを書き込むことができ、それに対してトレーナーも返信ができるのだ。

「お客さまは1週間に1回くらいのペースでしかご来店されません。トレーニングする時間が1時間だとして、その日の残り23時間と6日の間、会えない時間の方が長くなる。会えない時間での接点や遠隔での指導が大切だと思っています」と谷氏は説明する。

週に1時間の実践だけでは、お互いが求めている結果に結びつくのが難しい。そこでKPS2.0を利用することで、その問題を解決し、お客さまが早く確実に成果を出すことができれば、お互いが満足できる。

さらに、蓄積してきたデータに基づいて、より効率良く目標達成に近づくためのプログラムをお客さまの特性に応じて最適化することが可能となる。

それがお客さまの継続率アップにもつながり、ジムとしての実績にもなり新規の集客にも影響する。まさに好循環を生み出してくれる。

トレーニングからリハビリまで様々な用途に応用可能

KPS2.0はリハビリ領域でも活躍する。トレーニング同様、リハビリのやり方をその場では覚えていても、家に帰った途端に忘れてしまうことは往々にしてあり得る。それを防ぐために、リハビリメニューの共有を患者さまと行い、セルフケアを確実に学習してもらうことで再発を防ぎ、回復のスピードを早めることができる。

旧KPSを利用中の人たちもKPS2.0への移行は楽しみであろう。このアップグレードについては、一切費用は掛からない。それどころか、旧KPSに独自のライブラリやトレーニング種目を数多く作成しているトレーナーに対しては、それらの移行サポートまで提供する。キネティコスのサービスは一貫して顧客最優先で、トレーナーには欠かせないパートナーではないだろうか?