Les Mills Japan合同会社(以下、レズミルズ)のシニアカスタマーエクスペリエンスマネージャーに2021年12月に就任した飯塚氏。ある熱い想いを胸に異業種から転職した。前職での経験を活かし、営業部の管理職として活躍している。
世界中で愛されているレズミルズプログラム。日本でも、1,000を超えるクラブで展開されている。レズミルズは、「For a fitter planet」をスローガンに掲げ、フィットネス業界の発展を目指す。
そこで飯塚氏に、コロナのなかでもフィットネス業界の現場を支える取り組みを訊いた。
コロナ禍のクラブをサポートするLes Mills Virtual /ライブ配信サービス
現在、ナショナルシニアカスタマーエクスペリエンスマネージャーとして営業の統括を行っている飯塚氏は、数ヶ月前まで大手旅行会社に勤め、法人営業や営業企画ならびに中央官庁とのプロジェクトの管理者を経験してきた。
もともと人々に喜びを与えられる仕事をしてきたことに加え、子どものころから運動が好きで、新型コロナウイルス禍(以下、コロナ禍)において健康の大切さを実感し、多くの人の健康をサポートしたいと、レズミルズに入社したという。
「お客さまの課題を見つけて、そのソリューションを提供することが営業の仕事の本質で、それはどの業種でも変わらないと思っています。フィットネスクラブは今、厳しい環境下での経営になりますが、そのようなときだからこそ、クラブや会員さまの課題を解決できるご提案をしていきます」
そのソリューションとしてとりわけ注目したいのが、Les Mills Virtualおよびライブ配信サービスである。
「コロナ禍で会員数が減っていますが、テクノロジーを活用した取り組みによって補える可能性があると思います。Les Mills Virtualにより、早朝や深夜など来館数の少ない時間もスタジオプログラムを提供できますので、コアタイムを避けて利用したい会員さまのエンゲージメントにつながります。もともとスタジオプログラムに参加する会員さまの継続率は高いといわれていますが、初心者はスタジオプログラムに参加しづらいという課題がありました。新入会員さまにLes Mills Virtualの参加を誘導することにより、継続率向上に寄与しているという話も聞きます。また、コロナ禍においてフィットネスクラブに足を運ぶことに不安を感じている会員さまには、ライブ配信サービスを活用することでご自宅でもプログラムに参加でき、クラブ会員であることの価値を感じていただくことにつながると思います」
プログラム販売に限らずパートナーとして価値を提供する
同社のメイン商品は、グループフィットネスプログラムだが、飯塚氏は「プログラムの販売そのものだけがレズミルズの役割ではない」と話す。
「プログラムを売ることだけではなく、お客さまであるフィットネスクラブの課題がどこにあり、どうしたら価値を感じていただけるかを常に考えています。クラブによって課題の詳細は異なりますが、多くは会員数を増やすこと、会員さまに継続して通っていただくことを課題・目標としていると思います。そのためのソリューションとして、レズミルズプログラムを活用していただきたいと思っています。実際にどのように導入していくかなどは、クラブのパートナーとして一緒に考えることが大切だと思っています。そのためにも、クラブの方と信頼関係を構築すると同時に、仮説を立てて課題を分析し、ソリューションを提案しています」
同社は、プログラム導入においてサポートするだけでなく、世界中のフィットネスクラブでの事例をもとに、多くの会員さまに愛してもらえるクラブづくりを目指し、マーケティングなどの観点からもサポートしている。
そのために、同社の営業チームは、商品知識やフィットネス業界のことを勉強することはもちろん、幅広い視野をもち、業界にとらわれず本質的なところから見ることを心掛けている。
Les Millsの認知度を拡大し、クラブの現場力も高める
レズミルズプログラムは、ワークアウトやインストラクターの質などにおいてクラブからは高い評価を得ている。
一方で、一般生活者にはまだ認知が十分には広がっていない。Les Millsの認知度を拡大することで、プログラムを導入しているクラブの入会増加につながると飯塚氏は考えている。
「レズミルズプログラムを導入していることで、会員さまがクラブに対して価値を感じられるようにしたいと思います。クラブはレズミルズプログラム以外にも様々なサービスを提供していますが、Les Millsファンを増やすことで、クラブ経営の一助となれたら嬉しいです」
人々が健康でありたいという思いは不変のものであり、コロナ禍を経て、その意識はさらに高まっている。レズミルズは、同社の現場力を向上させるために日々研鑽していくと同時に、フィットネスクラブの現場力も向上させるべくインストラクターの育成やマーケティングサポートなども行う。