積極的に企業に健康サービスを提供するLifree株式会社Founder角谷リョウ氏。今号からは、新型コロナウ
イルス禍(以下、新コ禍)で多くの業界が厳しい状況に置かれるなか、フィットネスが果たせる役割という、
新たなテーマで連載。新しいビジネスチャンスが広がる可能性について述べる。

新コ禍ですべての仕事が飛んだ

もうずいぶん前のことにように感じますが、大手をはじめとする企業の健康サポートの仕事がすべてキャンセルになりました。
最初は延期という判断だったのですが、最終的にはすべての案件で中止という判断が下されました。そしてさらに具合が悪いことに、この新コ禍でも黒字の通信最大手N社ですら「少なくとも年内は健康系の研修は行わない」と担当部長から直接説明されました。黒字の大手でこれなら、余裕のない中小企業からはもう当面フィットネスの仕事は来ないだろうと一瞬落ち込んだことを覚えています。

オンラインで低単価化が進む

今までのような、集合スタイルでのお仕事がなくなったからといって遊んでいるわけにもいきません。ただ、今この状況で何ができるのかもわからず、 20数社にお願いし「健康やストレスに関するアンケート」を実施させていただきました。結果はテレワークの推進によって「ストレスが減り、さらに食事や睡眠も改善された」というのがある一方で、「運動量は減っており体重は増加傾向」と、ほかの企業が行っているアンケートとほぼ同じ結果が出ました。

そうなると当然「運動系」「オンライン」のサービスが求められます。しかし、ご存知の通りそのようなサービスはすでに多くの企業やインストラクターが行っており、単価が下がり採算が見込めないため、私たちはオンラインによる運動サポートからいったん手を引くことにしました。

そんなある日、年度始めからの研修を中止した中小企業の社長から相談のメールが来ました。幹部の1人より「メンタルの不調から少し休みたい」と申し出があったそうで、その方はもちろん幹部全員、いや社員のメンタルが非常に心配とのことでした。私はすぐに webアンケートでストレステストを幹部に送り、結果を見てみると8割の管理職が「危険ゾーン」に入っていました。ちなみに新コ禍直下で行った同じテストでは「やや危険」が2割いた程度で「危険ゾーン」は0名だったにもかかわらず、です。

これはストレス学的に