• 76011(Seven Six O W One)
    代表
    中川 哲治氏
     

76011(セブンシックスオーダブルワン)は2019年にオープンした、大阪府大阪市東淀川区に構える完全紹介制のリコンディショニングジムだ。利用者の8割以上が現役で活躍するトップアスリート。プロとして活躍する彼ら彼女らのリハビリのほか、身体感覚のコンディショニングによって競技のパフォーマンスを向上させるというニーズに応えている。同施設で代表を務める中川哲治氏によると、米国で特許出願中の感覚入力コンディショニングツール『Naboso(ナボソ)』の導入が、日本を代表するようなアスリートから大変な好評を得ているという。本稿では、その秘密に迫る。

アスレティックトレーナーとして10年間プロアスリートと伴走

中川氏は2004年に大阪体育大学を卒業後に渡米し、大学院に進学。その後、’09年よりMLB(メジャーリーグベースボール)のテキサス・レンジャーズにて、アスレティックトレーナーのみならずリハビリコーディネーターとして活躍した。日本を代表する有名選手たちがレンジャーズに在籍していた’15年までの間、一貫してコンディショニングを担当。

その後は日本へ帰国。オリックス・バッファローズにて、米国在住時と同様に選手へのサポートを継続してきた。

しかし、この10年のキャリアで培ったリハビリ・コンディショニングのスキルを、特定のチームに所属する以外の方法で多くのアスリートに届けたいという想いが強くなり、’19年に76011をオープンするに至った。

完全紹介制かつ完全予約制のリコンディショニングジムとして、錚々たるアスリートが自身の身体をメンテナンスするべく通う。中川氏の今までの経歴から、プロ野球の第一線で活躍する選手が多いが、そのほかの競技で東京オリンピックに出場した選手なども利用している。

中川氏もオリンピック期間は、その選手に帯同して活躍の裏で選手を支えていた、まさに縁の下の力持ちのような存在である。

感覚入力コンディショニングが注目されているわけ

「アスリートは、一般の方よりも身体能力が優れているのは言わずもがなですが、それと同じくらい身体感覚が優れています」と中川氏は前置きし、こう続ける。

「もちろん、リコンディショニングジムでは、身体能力を万全の状態に戻すために、怪我をしていればリハビリを行います。こちらはイメージしやすいと思いますが、一方で特に怪我をしているわけでなくとも、何らかの原因で身体感覚が鈍ってしまうことがあります。その良い感覚を手にするお手伝いもすることで、マイナスの状態をゼロにするだけでなく、プラスにまで押し上げることができるのです」

その際に活用しているのが、プロティア・ジャパンで新しく取り扱い始めたNabosoという感覚入力コンディショニングツール。

身体を動かすためには、脳から指令が出力(アウトプット)されるが、その前に視覚、触覚、平衡感覚など様々な感覚を脳に入力(インプット)する必要がある。

Nabosoは特に、手足の触覚の感覚入力をサポートしてくれる。

「例えば、野球選手はバットを握ります。その握っている感覚がズレると、スイングにも影響が出ます。そういう場合にはセンサリースティック(写真)を活用します。足裏については、ニューロボールやインソールが活躍します。どのアイテムも、開発者である米国足病医のエミリー・スプリカル博士によって計算尽くされた突起がついています。76011に通うトップアスリートには、手放せないアイテムとして日常的に利用する人が増えたので、正式に導入しました。私自身も使ってみて、初めてその良さがわかりました」と中川氏は言う。

手足の先は、多くの神経が密集する繊細な場所であるため、感覚のコンディショニングによって動き(フォーム)の改善とは別の脳科学的なアプローチができる点で注目されている。つまり、目には見えない感覚の変化による改善が可能となる。

Naboso センサリースティック

一般的なフィットネスクラブにも感覚入力が求められる時代に

今まではアスリートを中心に話をしてきたが、この新しいコンディショニング手法は、フィットネス愛好家たちにとっても決して他人事ではなく、むしろ多くの便益をもたらす。

身体感覚が優れていると、効率よく身体を動かすことができるようになり、それが怪我の予防にもつながるからだ。

例えば、ダイエットを目的にトレッドミルを使って有酸素運動を頑張っている会員がいるとしても、足首や膝に痛みが生じれば、自然とフィットネスクラブに来なくなる。そういった離脱を事前に防ぐことに寄与するだろう。

Nabosoというブランドは、身体の末端への感覚刺激によって、そこからつながる全身の動作や姿勢をサポートする商品ラインナップを多数揃えている。まずは自分で、感覚の変化を体感してみるのはいかがだろうか?

NABOSO YouTubeページはこちら