大胆な発想と行動力で挑戦し続けるフィットネスクラブプロデューサー、株式会社五十苅知博事務所代表取締役五十苅知博氏。今号では、総合型クラブのアドバンテージをいかすべく、インストラクターの歩合制について解説する。

新型コロナ前の会員数に戻らない。

キャンペーンをしても反応が悪い。

最近では増えない会員数を補うために、会費外収入を増やして経営を安定させようと舵を切るクラブも多い。でも現実は目論んだ成功には程遠く、今後の対応に不安を感じているクラブも多いはずです。変革期を迎えた総合クラブは今何を取り組めば良いのか?

取り巻く環境を見直しつつ考えていきたいと思います。

増え続ける24時間セルフジム

会員が集客できない原因の1つが増え続ける24時間ジムの存在です。

すでに24時間ジムも、出店すれば容易に集客できる時代では無くなりましたが、出店の勢いが落ちないのは事業再構築補助金の存在も大きい。当社クライアントの多くが事業再構築補助金を活用しての出店です。会費3,000円程度の格安24時間ジムの爆増や、200坪を超えるスタジオ付き大型24時間ジムが増えたのも頷けます。結果、既存総合型クラブは優位性をますます失ってきています。

席巻するマシンピラティススタジオ

急激に店舗数が増えているのがマシンピラティススタジオ。以前のホットヨガスタジオを超えるパワーを感じます。シャワーを必要としないピラティススタジオは投資金額も小さく、単価も値崩れしていないので魅力的なコンテンツです。人材育成には手がかかりますが、これから1年大ブームになることは確実です。

まだまだ頑張るパーソナルジム小スペースで開業できるパーソナルジムの出店も続いています。少しリーズナブルなパーソナルジム、セミパーソナルジムとバリエーションは増えてきていますが、どう見ても飽和状態で、今後を考えると一部のインフルエンサージムか、チェーン店ジムなど発信力の大きなジムしか残りそうも無いと予想できます。

総合クラブの問題点

施設で勝る総合型クラブが苦しい戦いを強いられている。その原因は、スタッフ体制にあると考えます。打ち出す企画は正しいが、空回りして成果に繋がらない。その原因を考えていきます。

総合型クラブスタッフの特徴ジム・スタジオ・プール指導を掛け持ちしている。

早番例>ジムでマシン指導やミニレッスン、スタジオでプレコリオレッスン、スイミングスクールのコーチ