売上増も水道光熱費の上昇が利益圧迫、通期で増収増益へ
フィットネススクールなどの導入によ主な上場各社は、ハイブリットでのサービス提供や会費の値上げなどによって売上高をおよそ前年比1割ほど増加させたが、水道光熱費の上昇が利益を圧迫したため、利益については前年割れする企業が多くみられた。とはいえ、すべての企業が、黒字を達成。今後、afterコロナの環境下で、価値観や行動様式を変えた生活者・勤労者の生活文脈に寄り添ったマーケティングに取り組み、会員の運動習慣のサポート、そして入会の促進といった順で取り組み、在籍会員数を増加させていくことを目指すようになるだろう。
ルネサンス
アドバンテッジアドバイザーズとの資本事業提携により50億円を調達、健康のソリューションカンパニーへの転換目指す
水道光熱費の上昇で利益圧迫されるも、売り上げ・利益ともに黒字化
株式会社ルネサンスの2023年3月期第2四半期の決算(連結)は、売上高198.89億円(前年同期比12.7%増)、営業利益0.96億円(同89.5%増)、経常利益0.24億円(-)、純利益0.06億円(-)となった。すべての項目で黒字化した。売上高は、計画を上回り順調に推移したが、利益は水道光熱費が予想以上に推移したため、想定を下回ることになった。
部門別では、受託件数が減少し前年同期比▲12.6%の3.64億円となった業務委託以外、すべてのセグメントでプラスとなった。フィットネス部門は、前年同期比11.1%増の86.94億円、スクール部門は、同5.1%増の73.99億円、ショップは5.4%増の4.34億円、エステ・マッサージなどその他は、17.3%増の18.38億円、介護リハビリは、13.1%増の8.15億円、企業・健康保険組合、自治体等からの売り上げは、23.6%増の3.41億円となった。
新規入会者数は、安定的に推移し、第2四半期の累計入会者数は、コロナ禍前のおよそ91%の水準まで回復してきた。休会者数は、フィットネス会員、スクール会員ともに、コロナ禍前を下回る水準となった。既存クラブについては、9月末日の在籍会員数は、全同期比4.9%増となった。会費単価も、’20年度第2四半期の5,274円から’21年度第2四半期の8,466円へ、そしてさらに’22年度第2四半期は9,142円へと上昇。月間平均退会率も、’22年度第2四半期は、2.9%とコロナ禍前の水準に戻りつつある。
第2四半期における新規出店・開設、退店・受託終了は、表1の通りである。
これにより同社のグループ施設数は、ベトナムの2施設、BEACHTOWNが展開するアウトドアフィットネス16施設を含め、187施設となった。
スポーツクラブ事業が徐々に回復 課題は収益力の向上
運営面に関するセグメント別のトピックスは、以下の通りである。
(1)スポーツクラブ事業
- 筋トレやサウナなど、対象顧客の生活文脈に沿ったアイテム、サービスを訴求したことによって、新規の顧客層の獲得に成功した。
- 既存クラブ10施設において、ジムのフリーウェイトゾーンの拡充や24時間営業化などのリニューアルを実施し、顧客満足度の向上を目指した。
- 延床面積530坪というコンパクトなスペースに、ジム、スタジオ、プール(4コース)を設置し、スイミングスクールも導入するタイプの施設「スポーツクラブルネサンスイオンタウンふじみ野24」をオープン。計画を上回り推移している。損益分岐点が低く、ハイパフォーマンスな業態であるため、今後このタイプの施設を増やしていく。また、テニスコートを備えた大型施設の「スポーツクラブルネサンス海老名ビナガーデンズ24」もオープンしている。テニスコートの視認性が悪いため、若干同スクール会員の集客が遅れているが、全体としてはこちらもほぼ計画通りに推移している。
(2)介護リハビリ事業
- リハビリ特化型デイサービス「元氣ジム」フランチャイズ展開を強化。FC加盟対象を法人オーナーだけでなく、個人オーナーにも拡大し営業体制を強化した。第2四半期には、「元氣ジム大泉学園」「元氣ジムいわき中央台」「元氣ジム鹿児島中央」の3施設をFCとして開設している。
- 運動プログラム、個別機能訓練加算、口腔機能向上加算(20万円/月の収益向上)の取得ノウハウ等を、ほかの通所介護施設に向けて提供する新たなサービス「R-Smart」として開発し、通所介護施設の顧客満足度向上(楽しく効果的なプログラムの提供により出席率85%を実現)および業務効率化(文字入力70%削減、帳票作成管理時間80%削減)の支援をスタートした。
(3)企業や健康保険組合に向けた事業
- 企業や健康保険組合等に向けたオンラインレッスン配信サービス「RENAISSANCE Online Livestream」のサービスを拡充し、利用者の増加を実現。具体的には、
- 対話できるライブレッスンを新たに増設。月間のレッスン開講本数がおよそ3,000本となり、ほぼ24時間提供できる体制を整えた
- 多様なニーズに応える新プログラムを導入した
- ライブレッスンの定員を480名から980名に拡大した。
こうした成果から、住友生命「Vitality」会員等、企業・健康保険組合を通じた利用者が順調に増加した。
- 労働安全衛生の側面から健康経営を支援する新プログラム「転倒災害予防のための『からだチェック&エクササイズ』」の開発・提供をはじめ、企業や健康保険組合のニーズに沿った様々なプランで健康経営を支援した。
(4)自治体に向けた事業
- 第2四半期には、16の自治体に従業員を派遣し、地域が抱える健康課題の解決や派遣先自治体へのPR等を行った。
- 水泳授業に関して学校が抱える課題―プールの老朽化・維持管理コスト増、教員の授業に関する準備負担など―に対応し、子どもの水泳学習の機会の確保やきめ細かな水泳指導の提供、教員の負担軽減などに貢献した。第2四半期に、20の自治体にて水泳教室を実施。前年同期の13の自治体から受託自治体数および実施件数が増加している。
下期以降も様々なタイプの複合型スポーツクラブを継続出店
下期以降の取り組みは、次の通り。
出店予定については、表2の通り。
’22年11月に横浜市旧南区総合庁舎跡地に位置する「VIERRA(ビエラ)蒔田」内にオープンした「スポーツクラブルネサンス蒔田24」は、「みんなのいつもに心地いいウェルネスランドマーク」をコンセプトに地域の健康づくりや交流を促進していくことを目指す。また同施設は、リハビリセンターとリハビリステーションを初めて併設した複合タイプとなる。
クラブは、12月に開設した介護リハビリ施設ともに、順調に推移している。
同クラブが入居する「VIERRA蒔田」は、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにする「ZEB(Net Zero Energy Building:ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化」に取り組み、建築物省エネ性能表示制度であるBELS評価※1で最高ランクを獲得し、“ZEB Ready”※2の認証を受けている。同社は、ZEB化事業に参画することで、持続可能な社会の実現に向けたCO2の排出抑制など、環境に配慮した取り組みを今後も推進していくことを目指す。
具体的には、以下の取り組みを実施している。
- 断熱性に優れた外壁材やLow-E複層ガラス等の採用により、建物の遮熱断熱性を向上させ、高効率空調機器を導入することで空調エネルギーを削減。
- センサー制御によるLED照明を採用することで、一般的な建物に比べ(基準一次エネルギー消費量)50%以上のエネルギー削減を達成。
「スポーツクラブルネサンス仙台卸町(仮称)」と「同・イオンモール座間24(仮称)」はいずれもイオンモールに入居する大型施設で、熊本県菊陽町にオープン予定の「同光の森24(仮称)」は中型施設となる。
※1 建築物における省エネ性能を第三者機関が評価し認証する建築物省エネ性能表示制度
※2 外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギーを除いた基準1次エネルギー消費量から50%以上の削減に適合した建物
アドバンテッジアドバイザーズとの資本事業提携により50億円調達
同社は、
(1)健康のソリューションカンパニーへの転換を実現するための組織基盤づくりの必要性
(2)足元の外部環境や様々な顧客ニーズに対応する新たなサービス開発、DXを活用した生産性向上の実現の必要性
(3)さらなる事業拡大や付加価値向上に向けた資金ニーズ
を目的に、アドバンテッジパートナーズグループのなかで上場企業にマイノリティ投資を行いハンズオンで成長を目指すプライベート投資会社のアドバンテッジアドバイザーズから、50億円の投資(議決権付き優先株式20億円・転換社債型新株予約権付社債15億円・新株予約権15億円)を受け、事業面、財務面での恩恵を享受し、従来から取り組んでいるフィットネス/スクール領域、ヘルスケア領域の強化に加え、健康領域における様々な社会課題を解決すべく、「新規領域」に果敢に挑戦していくことを決めた。
さらに、従来の店舗型ビジネスに留まらないデジタル等を活用した非店舗型ビジネスの拡大を通じて、「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」の実現を目指す。
同社とアドバンテッジアドバイザーズの共創イメージは、図1の通りで、その事業成長イメージは図2の通りである。
同社は、’23年3月期の決算として、売上高410億円(前年同期比10.5%増)、営業利益10億円(9.5%増)、経常利益7億円(10.6%増)、純利益5.5億円(7.1%増)を予想している。
同社 代表取締役社長 執行役員 岡本利治氏は、「喫緊の課題は、フィットネスクラブや介護リハビリの収益力の回復ですが、アドバンテッジアドバイザーズのサポートも得て、これまでとは違う、新たなスタート地点に立ったという認識で、予想した業績の達成を目指していきたいと思います」と述べていた。
セントラルスポーツ
会員価値の向上に努め、通期での増収増益を目指す
売上高増加も、水道光熱費も上昇 利益は前年割れ
セントラルスポーツ株式会社の’23年3月期第2四半期の決算(連結)は、売上高213.58億円(前年同期比10.1%増)、営業利益8.52億円(同▲1.8%)、経常利益5.87億円(同▲55.3%)、純利益2.59億円(同▲64.1%)となった。すべての項目で黒字化を達成したものの、利益は水道光熱費が予想以上に推移したため、前年同期比でマイナスとなった。
セグメント別の売上高では、フィットネス部門が101.74億円(前年同期比13%増)、スクール部門が72.86億円(同4.6%増)、業務受託部門28.34億円(同7.1%)、旅行業・販売などその他10.63億円(同35%増)となった。
会員数は、上期平均でおよそ341,000名(前年同期比0.3%増)だった。
上期の出店は、図3の通り、直営2施設、受託2施設の計4施設だった。上期の退店はないが、’22年12月に「ヨガピス平野店」(大阪府大阪市)が退店を予定している。以上により、上期末の同社の店舗数は直営182施設、受託60施設の計242施設となった。
オンライン拡充 24時間ジムとの相互利用を開始
運営面に関するセグメント別のトピックスは、以下の通りである。
(1)スポーツクラブ事業
- パフォーマーと参加者の双方向通信ができるようにオンラインレッスンサービスを進化させた。
- 毎月異なるテーマでInstagramへの投稿を促進するなど、SNSを活用し、会員とのエンゲージメントを強化した。
- オンラインでの全国イベントを開催した。
- リオ、東京2020大会代表の寺村美穂選手の協力を得るなど、オリンピアンイベントを開催した。
- ’22年7月より、24時間営業クラブとの相互利用を開始した。
(2)外部との連携
「0歳から一生涯の健康づくりに貢献する」という企業理念のもと、これまでのスクール事業で培った指導ノウハウを活用して教育機関・教育事業者を支援するとともに、健康増進に関わる知見を積極的に地域に還元し、より一層クラブ周辺地域の健康づくりへの貢献を目指す。
’23年3月期の連結業績予想として、同社は売上高450億円(前年同期比11.6%増)、営業利益31.6億円(同108.3%増)、経常利益26億円(同0.2%増)、純利益15.4億円(―)と発表している。
東祥
スポーツクラブ事業の売上高は58.96億円と、前年同期比割れ
株式会社東祥の’23年3月期第2四半期の決算(連結)は、売上高108.33億円(前年同期比11.7%増)、営業利益14.88億円(同105.2%増)、経常利益5.87億円(同104.8%増)、純利益2.59億円(同32.4%増)となった。
スポーツクラブ事業における第2四半期末の店舗数は、101店舗となった。
「ホリデイスポーツクラブ」においては、「遊ぶ、楽しむ、フィットネス」を基本コンセプトとしており、ユーザーの健康生活に寄与する安全・安心な施設サービスの提供に努めた。
営業面においては、コロナ禍における付加価値向上を目的にプログラム予約、ダンス・ストレッチ等店舗独自のオリジナル企画、ホットスタジオの有料化に取り組み、オンラインプログラム「HOP.tv」の配信等を積極的に行ったものの、当第2四半期連結累計期間のスポーツクラブ事業の売上高は58.96億円(前年同期比▲1.1%)となった。
なお、「ホリデイスポーツクラブ新潟赤道(新潟県新潟市)」に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響による会員数の減少はあったものの、コスト管理に努め営業を継続していたが、昨今の水道光熱費の上昇、残存賃貸借期間等総合的な判断により、’22年12月28日をもって閉店することとした。
この影響により、当第2四半期連結累計期間において、特別損失として1.54億円を計上している。
新規出店については、’20年10月に開業した京都、宇部から約2年9ヶ月ぶりの新規出店を予定している。
新型コロナウイルスの感染状況は、拡大と収束を繰り返してはいるものの、重症化リスクは以前と比べ低下しており、既存店の会員数も底を打った状況であることから、同社は新規出店を再開することとした。
新規出店するのは、「ホリデイスポーツクラブ半田」(愛知県半田市/’23年7月開業予定)、「ホリデイスポーツクラブ東広島」(広島県東広島市/’23年10月開業予定)である。この2店舗については、2階建総合モデルを予定していて、投資額は半田のみ土地取得費用を含め6億円、東広島については、複合モール敷地内の単独出店とし4億円程度と見込んでいる。なお、これら2店舗の出店が業績に与える影響は軽微である。
新規出店予定店舗の特徴(同社既存店比較)は、以下の通りである。
- 環境問題を意識した、光熱費削減の設備設計に取り組む。
- 顔認証等による無人ゲートを導入することにより、オペレーションの効率化を図る。
- 早朝時間帯のセルフ営業を導入する。
- スタジオにおいては、通常のインストラクターによるプログラムのほか、映像配信しているHOP.tv(オンラインフィットネス)を活用することで、豊富なスタジオプログラムを提供し、サービスの向上につなげる。
- 日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの1つである健康経営について、地域企業への施設利用を促進し、企業の健康経営をサポートしていく。
同社は、’23年3月期通期決算として、売上高215億円(前年同月比▲21.3%)、営業利益26億円(同▲42%)、経常利益26億円(同▲42.8%)と発表している。
コナミグループ/スポーツ事業
売上高増加も利益は前年対比でマイナスに
コナミグループ株式会社における’23年3月期第2四半期決算でのスポーツ事業セグメントの売上高は、225億円(前年同期比12.6%増)、事業利益5億円(同▲8.9%)、営業利益3億円(同▲62.4%)となった。
スポーツ市場においては、エネルギー価格の高騰による経営環境への影響が続く一方で、日常生活や経済・社会活動を継続できるよう行動制限の緩和が進み、スポーツや健康増進の需要が戻りつつある状況のもと、スポーツクラブ運営においては、施設でのサービス提供に加えてオンラインサービスを充実させるなど、ユーザーが自身のライフスタイルに合わせて参加することができるよう、安全・安心な運動機会の提供に努めた。
また、天井ミラーを設置したピラティススタジオの2号店となる「Pilates Mirror(ピラティスミラー)吉祥寺」(東京都武蔵野市)を’22年8月にオープンした。3号店として、「Pilates Mirror(ピラティスミラー)桜新町」(東京都世田谷区)を’22年12月にオープンした。「Pilates Mirror」は多くのユーザーから好評のため、今後も店舗数を拡大していく予定である。
資産を持たないかたちでネットワークを拡大するビジネス形態である受託事業においては、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かして事業を推進しており、新たに神奈川県横浜市、神奈川県秦野市、京都府京都市および福岡県福岡市のスポーツ施設の業務受託運営を開始した。’22年10月からは、新たに愛知県豊橋市のスポーツ施設の業務受託運営を開始した。
学校水泳授業の受託においては、学校側のニーズはますます高まっており、日本全国の多くの小学校に対し水泳指導業務を提供し、好評である。学校が抱える様々な課題を解決し、子どもの泳力・体力向上と授業環境を充実させるべく、対象校の拡大を進めていく。
子ども向け運動スクール「運動塾」においては、新たに磯子(神奈川県横浜市)、川西(兵庫県川西市)、自由が丘(東京都目黒区)、和泉中央(大阪府和泉市)の4施設でスイミングスクールを開講した。また、新たなデジタルサービスとして、映像とAIを活用した「スマートスイミングレッスンシステム」とコナミスポーツクラブインストラクターの指導技術との相乗効果により、練習効果を向上させる「運動塾デジタルノート」の提供を引き続き推進し、子どもたちの新しいチャレンジをサポートしていく。
下期においても、スポーツクラブ運営においては、日常生活や経済・社会活動を継続しながら、業界団体が定めるガイドラインに沿った取り組みに加え、自社基準による感染拡大防止策を講じることで、引き続きお客さまに安心して利用できる施設運営に努める。
’23年3月期の業績予想として、売上高460億円(前年同期比9.5%増)、事業利益10億円(同100%増)、営業利益10億円(233%増)と発表している。
RIZAPグループ
既存事業厳しい状況も chocozap事業を本格展開
RIZAPグループの’23年3月期第2四半期の決算(連結)は、売上収益769.4億円(前年同期比▲2%)、営業利益2.3億円(同▲90.8億円)、税引前利益▲7.14億円(―)、四半期利益▲11.93億円(―)となった。
ヘルスケア・美容領域の事業については、以下の通りである。
RIZAP関連事業は、’22年9月より、新規事業「chocozap」を本格展開している。chocozapは、誰もが簡単に、毎日の生活に運動習慣を定着させることができ、毎日最短5分の運動で健康効果を得ることができる、RIZAP発の運動初心者向けで世界初の「コンビニジム」である。RIZAP立ち上げから10年間で蓄積した知見やノウハウを進化させた「5分でも結果を出せる」メソッド、ユーザーのライフログデータを活用したサポート等を低価格で提供している。健康維持や体力向上、ダイエットを目的にしたサービスとなっており、’22年11月9日現在、10万名を突破、想定を上回るペースで会員数が増加している。店舗数も12月末の計画を前倒しで達成、11月末に204店舗を達成している。
既存のボディメイク事業においては、第7波となる新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、厳しい経営環境が継続している。一方、’22年2月より導入した継続型新会員制度「プライムサービス」において、既存会員からの移行や新規会員の獲得が順調に進捗した(図4)。
その結果、継続率およびLTV(顧客1人あたりの生涯売上)が上昇し、サブスク型(生涯型)ビジネスモデルへの転換に成功してきている。また、シニア層への訴求を強化したことで、シニア会員比率は過去最高の20.1%まで伸長した。
同領域で別事業をしているMRKホールディングス株式会社は、増収増益となった。
以上の結果、ヘルスケア・美容セグメントの売上収益は212.87億万円(前年同期比▲7%)、営業損失は10.22億円(前年同期は7.31億円の利益)となった。
同社は、’23年3月期通期の連結業績として、売上収益1,550億円(前年同期比▲4.5%)、営業利益5~25億円(同▲90.4~▲52.2%)、税引前利益▲5~15億円(同―~▲72.7%)、四半期利益▲15~10億円(同―~▲72.7%)と予想している。