『お客を捨てる勇気』(クロスメディアパブリッシング刊)の著者で、ユートピアビジネスの実践ポイントについて語る中谷氏。様々なブランドのプロデュース・立ち上げを行ってきた同氏は、スモールビジネス経営者は、自分だけの旗を立てなさいと語る。その真意に迫る。

『お客を捨てる勇気』(クロスメディアパブリッシング刊)の翼の折れたエンジェルのシーン(P135)で、「経営者の正義はなんとしても儲けること」とありますね。詳しく解説していただけますでしょうか?

経営者は、スタッフやスタッフの家族の生活など色々なものを背負います。しかし、自分たちがまずしっかり潤わなければ、お客さまに商品・サービスを届けることができません。

ビジネスは、「価値交換」です。お客さまが幸せになることと自分たちの幸せはイコールでなければならないはずです。

見渡してみると、正当な価値交換ができていない業種は多々あります。美容業界でも、店舗数が多くなり供給が過剰になっている傾向が見られます。そこで、低価格帯の業態が目立ってきましたが、安いイメージがお客さまについてしまったことで価格競争(コスト・リーダーシップ戦略)に陥ってしまうケースが見られました。若手の美(理)容師は、どんどん独立してきていましたが、「雇われていたほうがまだよかった…」という店舗もあるくらいなのです。

ですので、まず儲けることは大切なのです

フィットネス業界と似ていますね。もし、手頃な価格が1回目の来店理由になったとして、いかにしてリピートしていただくかが重要ですね。価格に惹かれて入会した方に、いかに継続していたただけるかに当てはまるでしょうか。ところで、同書では、「秋山さん」が、主人公の「ソウタ」に第三者的立場でアドバイスをしていました。また、J-POPの歌詞が出てきていました。ささいな日常にも、多くのヒントがあるように思います。

客観的なアドバイスをくれる人の鉄板は、「メンター」だと思います。経営コンサルティング