ヘルスケア業界の次のビジネストレンドを創り、成長を並走する

DG Daiwa Ventures(以下、DGDV)は、次世代技術を有する世界のスタートアップ企業への投資を行うベンチャーキャピタルだ。DGDVが2020年7月より出資しているのがSOELU株式会社(以下、SOELU)である。DGDVの国内投資を統括するシニアディレクター眞田雄太氏と、世界のヘルスケアスタートアップに投資を行うキャピタリストである投資統括補佐プリンシパル西川由真氏に、ベンチャーキャピタルの立場から見る現在の投資環境やその課題について、そしてSOELUへの出資について訊いた。

投資先の数は日本4割、世界6割
世界を飛び回りスタートアップに投資

DGDVは、スタートアップ投資を通じ、有望な起業家と並走するベンチャーキャピタル(VC)である。中でも特徴的なのが日本国内にとどまらず世界のスタートアップに出資を実行していることだ。

「世界中を飛び回り各地の著名投資家と意見交換を交わしながら、有望な市場やスタートアップを探索している。投資先は国内が4割、北米のみならず、東南アジア、欧州など海外で6割を占める。投資先分野はAI、Blockchain、Security、フィンテック、ヘルスケア、クライメートテックなど」と眞田氏。また、グローバルなヘルスケア投資を担当しているのが西川氏だ。「ヘルスケア分野は世界の有望産業で、DGDVのなかでも重要な領域」と西川氏。

まずは投資環境について聞くと、眞田氏は「ここ数年で顕著に感じることは、日本のスタートアップの水準が上がってきていること。起業家が深い業界知識や実務経験を持っていたり、大学での極めて高い研究成果を基礎にした起業が明らかに増えている」と言う。日本の優秀な起業家がスタートアップとして起業し、日本の巨大市場において重要な地位を占めるようになったり、グローバル展開にチャレンジするシーンが増加してきていることが伺える。

これらスタートアップを取り巻く環境に課題はないのか。問うてみると、その1つに「EXIT」をあげる。

「現状、日本のVCのEXIT手法はIPOにほぼ限定されている。M&Aも存在するものの、世界に比べてその数も規模も決して大きくはなく、選択肢が他にないため、スタートアップも、VCも皆、IPOを目標にした結果、ス