体験価値の向上を目指し、さらなるサービスの進化を
総合型生成AIやロボットなどの最新のテクノロジーを活用して、エンドユーザーの便益や体験価値の向上を目指す取り組みが活発化してきている。テクノジムなど、大手マシンメーカーも、その領域へとサービスの進化を図っている。また、米国ラスベガスで毎年1月に開催されている消費者向きエレクトロニクス関連の展示会「CES」での最新動向や、そこでの先進的なヘルスケア&ウェルネス関連の製品・サービスも今後、日本のフィットネス市場に影響を及ぼすことになるかもしれないため、注視する必要があろう。ここでは、こうしたテクノロジーによるバリューの創出における世界的な動きを取り上げたい。
革新的な技術が創造する未来
テクノロジーによる革新は、日々加速している。パーソナライズやバーチャル化が進む一方、フィットネス事業者は心身の健康を総合的にサポートしていく立場であることを忘れてはならない。その上で、進化を積極的に受け入れ、ユーザーにとってより良い体験を提供できるように適応していく必要がある。最新テクノロジーがもたらす、世界的な動きに注目していこう。
Technogymが新ビジョン「Healthness™」を発表
まずは大手マシンメーカーの1社テクノジムの動きからだ。過日開催された第25回ウェルネスコングレスには、世界100ヶ国から2,000名が集まった。
この場で、同社の創業者でありCEOネリオ・アレッサンドリ氏はウェルネスと予防の未来を変革する新ビジョン「Healthness™」を発表した。
40年前、ボディビル&フィットネス業界で、Technogymは全く新しいコンセプト「ウェルネス」を立ち上げた。
フィットネス業界における経験をベースに、より健康でアクティブな社会を築くための社会的機会を創出したこの取り組みは、政・財・官そして一般の人々の関与を促して現在に至っている。
以来、同社は、バイオメカニクスからデジタル、人工知能まで、絶え間のない革新を続けてきた。今日、ライフサイエンス企業へと成長を遂げた同社は、一人ひとりのあらゆるニーズに対応する「プレシジョントレーニング」プログラムの提供を可能にしている。
同社はその製品を使用してトレーニングを行っている7,000万人のコミュニティのうち、ネットワーク接続によって2,500万人のユーザー