ニトリが2026年度から通年採用・通年入社に踏み切るというニュースが日経朝刊の一面を飾った。

『日経ビジネス』も「新卒は必要か」を特集し、AI時代のポテンシャル採用への移行を描いている。就活の早期化・長期化が学生から学びの時間を奪うなか、企業の側が柔軟に変わろうとする動きだ。

では、フィットネス業界はこの潮流にどう向き合うべきか。採用の「型」を変える前に、問い直すべきことがある。

◆通年採用の本質―「いつでも来ていい」が意味すること

ニトリの新方針のポイントは、大学3年生後半からいつでも面接を受けられ、入社時期も年4回に拡大するという点にある。

留学や研究に没頭して就活が遅れた学生、卒業後に進路を模索する若者にも門戸を開く。文科省の調査では、大卒者の14人に1人が卒業時点で進路未定だという。通年採用は、こうした「遅れてきた人材」を取りこぼさないための仕組みでもある。

『日経ビジネス』の特集では、AI時代に「採用が減る」と見る企業が4割にのぼり、新卒一括採用から、中途も含めたポテンシャル評価による通年採用へのシフトが主流になるのではないかと示唆されていた。

◆学生時代に「つまらない人間」にならないために

私も体育会のサッカー部で4年間を過ごしたけれど、サッカー一辺倒にはならなかった。第1外国語はドイツ語を選び、文学や哲学、宗教、歴史、芸術といったリベラルアーツを渉猟した。友人や先生も、あえてサッカーから離れたソーシャルグラフを大切にしていた。

◆ 問われるのは「受け入れる側」の準備

ただし、前途有為な若者を採用するには、受け入れる側のフィットネス事業者が、戦略やビジネスモデル、組織や文化をしっかり整え、成長できているかどうかが前提になる。入社を検討する人材が「ここなら自分がいきいきと進んでいける」と感じられるかどうか。通年採用という「型」の前に、この問いに答えられなければ、いくら門戸を広げても人は来ない。

低賃金・高離職という構造的な課題を指摘する声もあるだろう。だが「賃金を上げれば解決する」という単純な話ではない。欧米やオセアニアのフィットネスシーンの広がりを見ても、国内の成長事業者を見ても、この業界のポテンシャルは大きい。健康領域でイノベーションを実現できる事業アイデアはまだまだたくさんある。

◆「仕事の報酬は次の仕事」という設計

優秀なトレーナーやインストラクターに「より面白い仕事」で報