始めに、自分や自社の強みありき。 大事なポイントです。
でも、それをどうやって顧客ニーズや市場機会と結び付けて、事業化を実現していけばいいのでしょうか、こここそ起業家や新規事業担当者の悩みどころです。
戦略論の歴史を振り返ると、自社のリソース(強み)と市場機会を結び付けることが大切だと主張している経営学者は少なくない。そして近年、その「つなぎ方」の論理を逆転させたのが、サラス・サラスバシーのエフェクチュエーションだった。
壮大な戦略を描くことよりも、まず自分たちの足元を丁寧に見つめ直すことの方が、特に中小のフィットネス事業者にとっては現実的で実りの多いアプローチになるはずだ。今回は、その理論的背景と実践の道筋を記します。
◆戦略論の太い幹—「リソース×市場機会」の系譜
これまでの戦略論の歴史を振り返ると、自社のリソース(強み)と市場機会を結び付けることが大切だと主張している経営学者は、多い。
代表的なRBV派学者を挙げると、『企業成長の理論』のエディス・ペンローズ、バーガー・ワーネルフェルトなどがいますが、馴染み深いのは、VRIO(価値・希少性・模倣困難性・組織)を使って資源優位性を探ったジェイ・バーニー、コアコンピタンスでお馴染みのC.K.プラハラドとゲイリー・ハメル、そしてダイナミック・ケイパビリティのデイビッド・ティースといったところでしょうか。
こうして見ると、ペンローズ→ワーネルフェルト→バーニーと理論が精緻化され、プラハラド&ハメルが実務に橋渡しし、ティースが動的な視点を加えた、という流れになっていることが分かります。「リソースと市場機会をつなぐ」というテーマは、確かに戦略論の太い幹のひとつと言えそうです。