どのようにインスタを活用すればよいか考え、なかなか運用できないフィットネスクラブは多いのではないだろうか。
様々なプロモーション媒体があるが、インスタはとりわけ若年層や意識の高い層へアプローチするのに必須である。

ここでは、フィットネスビジネスの編集部がインスタ活用方法を紹介する。

フィットネスクラブのマーケティングにインスタを活用

フィットネスクラブはそれぞれ、その立地や施設構成によってターゲットが決まっている。数年前までは、どんなクラブでもプロモーションはチラシがメインのほか、交通広告やDH(ダイレクトハンティング)などで行っていた。

それが、webが少しずつ増え、数年前からメインに。今ではwebのみでプロモーションを行うクラブもある。

SNS広告も増え、なかでもインスタは広告だけでなく店舗のアカウントをスタッフが運営したり、会員さまにハッシュタグ付きで投稿してもらったりと、様々な方法で活用されている。

チラシはもう古い

コロナ禍の影響で2020~2021年はさらに減っているが、自宅に届くフィットネスクラブのチラシが減っていないだろうか?

10年ほど前まで、新聞折込みやポスティングにプロモーション予算の半分以上をかけているクラブが多かったのが、減っているのだ。

その背景には、新聞の購読減に加え、スマホひとつですべての情報が得られることが挙げられるだろう。ほとんどの人にとって情報源がスマホとなっている今、チラシをわざわざ見る人は少ない。

もちろん、webは能動的な検索に起因して表示されることが多いため、大多数に一度に知ってもらうためには、チラシや駅看板なども有効だ。

中高年以上であれば、スマホを使っていても、認知媒体となるのはチラシのこともある。

ターゲットを絞りやすい

チラシや駅看板が訴求対象をエリアのみで絞っているのに対し、webはその属性や趣向も反映させてアプローチすることができる。SNSは、属性はもちろん、投稿内容やフォロー対象などでより子細に趣向がわかる。条件を絞れば、SNS広告は低価格で狙った層にアプローチできる。

自分たちでアカウントを運営すれば、費用をかけずとも興味のある層の目に留まる確率はぐっと高まる。なかでもインスタのハッシュタグで#フィットネス、#ジム、#筋トレなどと検索する層は、かなりこれらにかなり興味がある層といえる。

また、#ダイエット、#肩こり、#美尻など、フィットネスクラブに通う目的となるハッシュタグを入れると、それらを達成したい人たちの目に留まるだろう。

自分のクラブがターゲットとしている層や目的などをうまく写真とハッシュタグで表現できれば、潜在ニーズをもった人に訴求できる。

若年層の入会促進に効果

インスタがチラシや交通広告、そしてFacebookとも違うのが、若年層にアプローチできること。

若年層が入会しないことを課題としているフィットネスクラブは多いが、訴求できるコンテンツがあればインスタでアピールしてみるとよいだろう。

フィットネスユーザーはインスタ好き

インスタはリア充アピールの場所。アクティブでストイックな人が多いフィットネスユーザーとは相性がいい。特に昨今の筋トレブームで、男女問わず筋トレアピールをしたい人は多い。

身体を見せたい

トレーニングで身体が変われば、誰でも人に見せたくなるもの。とはいえ、上半身裸の写真や美尻アピールの写真は、フィットネスに興味のない友人にはなかなか送りづらい。

そんなときこそ、インスタの出番!

身体を見せたい男女が、露出の多いフィットネスウエアで、ここぞとばかりに自分の身体を見せびらかしているのが、簡単に見つけられる。

そこで鍛えられたかっこいい身体の写真に、クラブ名のハッシュタグが入っていたら。そしてそれが通える場所にあれば。自分もこんな素敵な身体になりたい!と通う人もいるかもしれない。

新しいものが好き

現状、フィットネスユーザーの多くは、アクティブで積極的だ。

そして、次々と新しい業態のクラブが出店し、新しいマシンやプログラムに人が集まるところを見ると、新しいもの好きが多いのではないだろうか。

その新しいものや場所を利用している自分を見せられるのが、インスタだ。

もはやインスタ自体は新しいSNSツールとはいえないが、見せたいという欲求を手軽に叶えてくれる。

自分が好き

フィットネスユーザーの特徴、それは自分が好き!ということ。

「フィットネスクラブに通い始めてから自信をもてるようになった」というユーザーの話も、「入会前はおとなしかったけど、通ううちに明るくなった」というクラブスタッフの話もよく聞く。

好きな自分を存分にアピールできるのもインスタのいいところ。内面を吐き出すタイプが多いtwitterとも、ビジネス色が強いFacebookとも違う。

データによるものではないが、利用している感触として、主なSNSツールのうち、インスタユーザーがもっとも自分が好きな人が多いように思う。

フィットネスクラブの人気インスタアカウント

フィットネスクラブが運営しているアカウントのうち、人気アカウントを紹介する。

goldsgym.japan

ゴールドジムの日本公式アカウント。フォロワー数2.8万人。

イベント情報や店舗紹介、商品紹介がメイン。ゴールドジムメンバー向けの投稿が多い。

247workout_offisial

パーソナルトレーニングジム「24/7Workout」公式アカウント。フォロワー数1.3万人。

トレーング動画はもちろん、目的別のワークアウトの紹介やダイエットレシピの紹介もしている。

人気のフィットネス系インスタグラマー

人気のフィットネス系インスタグラマーを紹介する。

@maya_m0901

宮河マヤさん。フォロワー数31.1万人。

トレーニング動画やレッスン写真が多数。メリハリのある身体を前からも後ろからも見られる。おしゃれなトレーニングウエアも参考になる。

edward_kato_fitness_jp

エドワード加藤さん。フォロワー数17.9万人。

ベストボディジャパン2015年、20代部門準優勝のイギリス人と日本人のハーフ。トレーニングで鍛えられた身体は必見。

トレーニング動画も見られるので、モチベーションアップしたい男性におすすめ。

まとめ

筋トレブームに合うや若年層を獲得したり、写真映えする新しいブティックスタジオやプログラムを訴求したりするためには、インスタは最適なプロモーションツールといえそうだ。

一方で、中高年以上にも訴求したい総合クラブや、これ以上フリーウエイトエリアが混雑すると困るジムなどは、インスタでのプロモーションには向いていないといえる。インスタのユーザーとクラブの特性やターゲット層が合っているかどうか、まずは見極めが必要だ。

そのうえで、フォロワー数の多いクラブのアカウントやインスタグラマーの投稿を参考に、ハッシュタグで検索されやすくするとよいだろう。