オンラインサービスにおける3つのトレンド

DXの推進とモバイルやwebサイトを中心にしたUI、UXの改善という2つのサポートを企業に提供している株式会社Kaizen Platform(以下、Kaizen Platform)。同社でアカウントエグゼクティブを務める横堀将史氏に、リアルとデジタルを融合した事業再構築や業務改善、カスタマージャーニーの適正化などに取り組む際のキーポイントやヒントになる事例などについて訊いた。

まずは、オンラインフィットネス市場の成長可能性と注目すべきトレンドについて訊いた。

横堀氏は、「フィットネスサービスの一部がオンラインになったり、マネジメントにデジタルテクノロジーが活用されたりすることは、今後大いにありうるでしょう」として、次の3つのトレンドを挙げる。

1つ目は、ライブコマースだ。「上海で毎年開催されているファッションショーがあったのですが、今年はオンライン(LIVE配信)での開催となりました。例年ですと、リアルの会場に100名ほどの一般客が来るのですが、今年は3日間でなんと250万人ものアクセスがありました。動画を見ながら、モデルが着ているウエアをネットで購入できるようにしたところ、先のアクセス数のうち13%もが実際に購入しました。こうしたことは、オンラインでトレーナーが指導サービスを提供するときにもできるのではないでしょうか。例えば、指導した後に、お勧めのホームフィットネスギアやプロテイン、ウエアなどを紹介していくのです」

これに似た日本のニュースとして、 2020年6月に、サザンオールスターズが横浜アリーナで行った無観客ライブの配信がある。2時間22 曲の演奏を有料配信したところ、推定視聴者数が50万人を超え、通常のライブチケットの1/3程度の額となる3,600円/枚であったが、なんと18万人もがこの配信チケットを購入したという。横浜アリーナは通常の収容人数が17,000名なので、単純計算でリアルの3.5倍を超える売上高が得られたことになる。これと比べると、規模は相当小さくなるだろうが、もしインストラクターやトレーナーらでもこうしたエンタテインメント性をもった体験価値の高いライブ・エクササイズ・イベントなどをオンラインで開催できたなら、相応の売上高が得られるということだろう。さらに、そこに横堀氏がいうように、ライブコマースも取り入れたらさ