日本では、空前のサウナブームを迎えており、サウナをメインとしたフィットネスクラブなども生まれてきている。サウナやスチームルームを活用することで、既存の顧客の付加価値を高めることや、新規顧客の獲得につなげることもできるかもしれない。本記事では、IHRSA、フィットネス施設運営のための28のベストプラクティスガイドラインシリーズの一部から「サウナ&スチームルームに関するベストプラクティス」を紹介する。
新しいサウナやスチームルームを設計したり、メンテナンスしたりする際は、以下のガイドラインに従うと良い。
フィットネス施設にサウナやスチームルームを追加することで、競合他社との差別化を図り、会員への付加価値となる。サウナやスチームルームは何世紀も前から存在し、多くの文化や国で親しまれている。サウナやスチームルームは、運動後のリラクゼーションや疲労回復に欠かせないものだが、次のような健康上のメリットをもっている。
サウナやスチームルームを設計、施工、清掃、維持管理する際には、最適な方法を知る必要がある。そしてもちろん、適切な温度のガイドラインに従わなければならない。
サウナ運営のためのベストプラクティス
サウナに関しては、以下、5つの重要なベストプラクティスがある。
1.温度ガイドラインに従う
温度範囲については、各地域や国の健康ガイドラインに従うこと。通常、74-95℃だが、国際的にはさまざまな勧告があり、大きな差がある。
2.サウナの効率的な設計を確認する
適切な断熱材を使用すること(壁にはR12以上、天井にはR16以上)。国によっては、法律でもっと高い断熱レベルを要求しているところも存在している。
また、エネルギー効率を考慮し、天井高を213cm~244cmで設計する。天井が低いと、エネルギーを節約でき、部屋を早く暖めることができる。
通気口は2つ設置し、1つはヒーターの後ろの床から10cm、もう1つは他の壁の天井から15cmのところに設置する。
3.適切な素材を選ぶ
床材は、タイル、コンクリート/セメント、頑丈なビニールのいずれかを選択する。フローリングは、汗を吸収して変色しやすく、掃除がしにくいので避ける。床には必ず排水溝を設けることも必要だ。
4.発熱体への配慮