PJフィットネス研究所を設立し、フィットネスに関する研究を行う株式会社プロフィットジャパン代表取締役 菊賀信雅氏。今回は、フィットネスクラブでVO2maxを測定することの重要性について、論文を用いて解説する。フィットネスクラブでの運動の効果の訴求に役立てていただきたい。
わが国では新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威をふるい2022年1月の全国の感染者が10万人を超えています。2月の中旬以降は第6波が少し収まる気配が見えてきているように感じますが、どのようになるかはまだはっきりと見通せない状況が続いています。
各クラブにヒアリングしたところ、フィットネスクラブでは1月の新春キャンペーンが比較的うまくいっていたクラブと第6波のあおりをまともに受けたクラブとが、混在しているようです。
広告にコロナ前の150%~300%の予算をかけてPRに力を入れたクラブは集客が出来ているように思えます。
前回、前々回とCOVID-19と身体活動との関連を示すエビデンスについて掲出させていただきました。その後も世界では盛んに身体活動が大切であるという証拠が示され続けています。前回掲出したCRF(VO2max)と身体活動との関連が複数示されていましたが、皆さんのクラブでは、CRF(VO2max)についてはこのところどのように扱っていますか?
一時はコンビのエアロバイクというエルゴメーターがどのクラブにも多数置かれていてどのクラブでも簡単に間接的なVO2maxが測定されていました。しかし、時の流れと共にコンビのエアロバイクはなくなり、それに合わせるようにVO2maxという体力要素が測定されなくなりました。
しかし、VO2maxの重要性が低くなってきたわけではありません。各クラブでの対応やフィットネス備品としての需要が低下していったように思われます。
ですが、今回新たにCRF(VO2max)とCOVID-19の関連や身体活動促進のメインの指標としてトリアージュ〔トリアージ(英語: triage)とは