Fitness Business通巻124号で編集部記者の体験レポートを紹介したPower Plate REVOだが、そのオフィシャルアンバサダーにヘルスデータサイエンティストの齊藤邦秀氏が就任した。長年、Power Plateの研修やオンラインレッスンに力を入れてきた同氏だが、SPORTEC2022でお披露目となったREVOを初めて利用したときは、驚きを隠せなかったという。今回は、一流トレーナー目線での体験談ならびに、今後のREVOの活用方法の可能性について訊いた。

齊藤邦秀氏
Power Plate REVO オフィシャルアンバサダー
ヘルスデータサイエンティスト

 

ユニークな振動が生み出す新しい刺激が脳にまで届く

「SPORTEC会場でREVOを利用したときは、Power Plateに初めて乗ったとき以来の衝撃でした」。齊藤氏はまず最初に、そう切り出した。トレーナー歴20年以上の同氏は、今まで様々な振動マシンに乗ってきたが、それらと異なる独自の技術が詰め込まれているのがPower Plateであると語る。その神髄にあるのが規則正しい振動を指す「3次元ハーモニック振動」である。

REVOは、ペダルを漕ぎながらユニークな振動を実現することができる唯一無二のソリューションとして、日本にも上陸してきた。

「従来のバイクマシンは、回転数と負荷(抵抗)という2つの変数しかありませんでしたが、REVOの登場により第3の変数である『振動』が加わりました。例えるならば、アスファルトからガタガタの砂利道でマウンテンバイクを漕ぐような2つのコントラストを生み出し、その振動を脚で感じることができるのです」

齊藤氏はこれを「脳の野生的な感覚を呼び起こす」と表現する。これはどういうことなのだろうか?

「外部の刺激を感覚として検知する中枢神経系があります。感覚が運動を作り、運動が感覚を作るので、そこに対して振動がダイレクトに届くことで、近代生活様式ではなかなか得られない様々な身体の反応が起こるのです。この部分が革命的です」

業界全体の注目が集まるタイムパフォーマンス

REVOを短時間であってもしっかりと漕いだ後は、通常の振動なしのバイクよりも強い疲労感を得ることができることは、前号の取材時に編集部記者が身をもって体感した紛れもない事実である。その理由について、専門家である齊藤氏は2つの理由があると説明する。「まず1つ目は、先ほどの中枢神経系への刺激を経由して、代謝に対してスイッチが一気に入ることです。もう1つは立体的に振動する不安定さに対して、身体が対応しようとするメカニカル(機械的)な負荷が働くことです。これらが、あのときの疲れの正体です」と齊藤氏は笑顔で話す。

つまり、同じ回転数と負荷で普通のバイクを漕ぐときとは、まるで別次元ということだ。そのため、トレーニングの時間効率(タイムパフォーマンス)も高まることがわかっている。

REVO の登場で、振動の恩恵があらゆるシーンへと広がる

それでは、REVOは今後どのような利用シーンがあると、アンバサダーに就任した齊藤氏は考えているのだろうか?

「フィットネスバイクのスタジオグループレッスンでの活用は、まず考えられるでしょうね。また、従来の Power PlateやPULSEと組み合わせる使い方には大きな可能性を感じています。図のように、全身を整える(プレパレーション)、身体を動かす(パフォーマンス)、疲労感をケアする(リカバリー)でいう、真ん中の部分をREVOが担うので、Power Plateの上で自重で運動するよりもハードに代謝系へアプローチできるようになった点が進化だと思っています」

身体を動かす楽しさを 多くの人へ伝えられるツール

最後に、齊藤氏へREVOのアンバサダー就任の意気込みを訊いた。

「まずは、ご指名いただけたことを非常に光栄に思います。人間は動物なので、本来は身体を動かすことが楽しいと感じるはずなのですが、座位が多いライフスタイルのせいで、それすら忘れてしまっている人が多いのが現状です。REVOは野生を呼び起こすと表現しましたが、この素晴らしい振動ソリューションを用いて『忘れていた身体の動きや機能』を取り戻してもらうことで、身体を動かす楽しさを多くの人に思い出してもらいたいと思っています。ただ、まずはフィットネス業界の人たちに、体感して欲しいですね!」 齊藤氏は、このムーブメントの火付け役として邁進していく。