COVID-19のパンデミックから脱却されているなか、過去18か月間の身体的および精神的健康への長期的な影響がまだ決定されていないとされている。一部の精神保健専門家は、近い将来に精神保健の問題の「津波」が現れることを恐れているという。精神保健を改善し、対処する戦略への投資がこれほど急務であるというのは明らかな事実だ。

身体活動や運動が精神的健康に良い影響を与えると示唆するデータは以前から存在しており、2021年6月にはJohn W. Brick財団が「Move Your Mental Health Report」を発表している。このレポートでは、過去30年間に公表された任意の身体活動、運動、または動きの種類と任意の精神保健結果に関する1,000以上の研究を概説した。

その結果は圧倒的に肯定的であり、1,158の研究のうち89%が、身体活動や運動と精神保健の間に統計的に有意で肯定的な関連性を見出したと報告している。精神保健に関連するトップ3の運動タイプは以下のとおりである。

ランダム化比較試験(RCT)だけを考慮すると、身体活動や運動と精神保健の間に統計的に有意で肯定的な関連性があるという結果を示した研究は87%であったと報告されている。

運動とメンタルヘルス

このレポートでは、いくつかの種類の身体活動とうつ病、一般的な不安、気分、一般的な精神衛生、生活の質、ストレス、および幸福感との間に統計的に有意で有益な関連が見出された。

全体的には、うつ病に対する最も強い関連が見出された。報告書に引用されたJAMAに掲載された39件の試験を含むレビューでは、運動は、無治療や偽薬および有効な対照群と比較してうつ病の症状を軽減すると関連付けられた。さらに、別の研究では、運動の効果は心理療法や抗うつ薬と同等であることがわかっている。

また、不安に対しても運動が有益であることを示している。メタ分析の研究は、運動が対照群設定よりも不安を治療するのにより効果的であることを示している。運動は、不安症状がある人や他のストレス関連の障害を持つ人、そして「臨床的に高い」不安を持つ人の不安症状を改善することがわかっている。また、運動がセッション後すぐに不安を軽減することができることを示している。

うつ病と不安に対す