フィットネステック大手のABCフィットネスが、世界100カ国以上の4,000万人の会員と30,000以上のスタジオ/ジムの利用率の調査結果をまとめた。レポートによると、ジムの利用率はパンデミック前の2倍近くになっている。パーソナルトレーナーを利用する顧客は昨年に比べて78%増加し、ブティックスタジオではチェックイン数が22%増加した。Z世代の消費者は、他のどの世代よりも心身の健康に投資しており、前年比で新規入会者が最も増加した世代である。
以下、「Athletech News」に掲載された記事よりレポートの内容を紹介する。

Athletech News
https://athletechnews.com/gym-utilization-rates-crush-pre-pandemic-levels-data-abc-fitness/

ABCフィットネス
https://abcfitness.com/

ABCフィットネスのレポートによると、第1四半期のチェックイン数はパンデミック前のレベルからほぼ2倍になり、パーソナルトレーニングの需要も急増している。
今年のジムが以前より混んでいるように感じるのは気のせいではない。フィットネステック大手ABCフィットネスの新しいレポートによると、2024年第1四半期のジムのチェックイン数は2023年に比べて60%増加し、パーソナルトレーナーを利用する顧客は昨年に比べて78%増加している。

ABCフィットネスの第1四半期のウェルネスウォッチレポートは、100か国以上の4,000万人の会員と30,000以上のスタジオやジムからの調査結果をまとめたもので、ブティックスタジオのチェックイン数が22%増加したことも明らかになった。

この結果は、 Placer.ai社(マーケティング会社)が報告した同様の調査結果と一致しており、 Planet FitnessやCrunch Fitnessなどの大手大型ジムでは、今年1月から4月にかけてほぼ毎週、前年比で来店者数が増加していることがわかった。

米国ではチェックイン数の増加率が最も高かった(合計1億8,400万回)が、ABCフィットネスのCEO、ビル・デイビス氏は、世界中の人々がフィットネスが心身の健康だけでなく社会的な利益にとっても重要であることを認識しつつあると指摘した。「フィットネス業界は、コミュニティの強力な推進力として台頭しており、これまで以上に多くの人々をさまざまな方法で支援する態勢が整っています」とデイビス氏は述べた。

第 1 四半期の ウェルネスウォッチレポートからの主な調査結果を以下に示す。

対面フィットネスがブーム

ABCフィットネスによると、第1四半期のチェックイン数はパンデミック前のレベルからほぼ2倍になり、有料会員アカウントは2023年と比較して8%増加した。

消費者が健康とフィットネスの習慣を取り入れ始め、ジムやブティックスタジオへのチェックイン数が増えていることからもわかるように、昨年と比較して「フィットネス探検家」(4%)や「ウェルネス愛好家」(6%、主に年長のZ世代とミレニアル世代で構成)を自認する人が増えている。

「フィットネス愛好家やジム通いの人は『ウェルネスIQ』が高く、心身の健康のメリットを理解しているため、身体の健康を優先している」とABCフィットネスの最高マーケティング責任者クリスティン・カオ氏は述べた。

若い消費者は健康を優先する

ABC フィットネスによると、Z 世代の消費者は他のどの世代よりも心身の健康に力を入れており、月会費として平均 21 ~ 69 ドルを支払っている。また、前年比で新規加入者数が最も増加している世代でもある。

このコホートの 38% は伝統的な健康クラブに頻繁に通う傾向があるが、コミュニティ レクリエーション センター、YMCA、フィットネス トレーニング スタジオの熱心なファンでもある。
彼らはまた、他の人口層よりもパーソナルトレーナーの指導を求めており、レクリエーションスポーツや小グループトレーニングも行っており、そのほとんどがウェアラブル技術でトレーニングをモニタリングしている(56%)。

全体的に、パーソナルトレーニングに対する消費者の関心は2024年第1四半期に高まった。現在、パーソナルトレーナーの利用数では男性がわずかにリードしているものの(顧客総数は 360 万人)、女性も 350 万人とそれほど差はない。

ABC フィットネスによると、パーソナル トレーナーを利用するクライアントの数は前年比で 78% 増加しており、新規クライアントの 50% 以上が女性。

ABCフィットネスが指摘しているように、Z世代の大多数(68%)は独りでトレーニングを行っており、ジムやコーチは特にこの年齢層をターゲットにすべきであることが示唆されている。

ジムとスタジオは「第3の場所」

ジムやスタジオが学校や仕事、自宅からの健康的な休息の場となっているため、社交や有意義なつながりの必要性(特にパンデミック後の時代)が健康を求める人々にとって優先事項となっており、新規加入者の人口統計では男性と女性がほぼ同数となっている。

特にパンデミック後の時代においては、社交や有意義なつながりは健康を求める人々にとって優先事項となっている。ABC のデータによると、会員とユーザーの 58% が、フィットネス クラブが社会的な目的を受け入れることが重要であると考えている。

ABC フィットネス ウェルネス ウォッチ レポート第 1 四半期
https://abcfitness.com/ebook/wellness_watch_report_q12024/