ヴェルディvs.レッズの一戦。1-0の好ゲームだった。2024年度のトップチーム人件費ランキングで、東京ヴェルディは9億200万円でJ1最下位。一方、トップの浦和レッズは31億8600万円。
3.5倍の差がある。にもかかわらず、城福浩監督のチームは、強い。なぜか
その構造を分解していくと、フィットネス事業者にとって—いや、日本の産業界全体にとって—決定的に重要な示唆が見えてくる。
◆ヴェルディの監督は私の先輩、レッズの社長は同期
ヴェルディの監督の城福浩さんは大学サッカー部で私の2つ上の先輩。一方、レッズの社長は同期の田口誠。どちらも応援していたが、結果、1-0の好ゲームで、試合終了のホイッスルがMUFGスタジアム(国立競技場)に鳴り響いた。
それにしても人件費でJ1最下位のチームが、トップのチームに勝つ。調べてみると、いくつかの構造的な要因が重なっていることが分かる。
◆「買えないから買わない」ではない。意図的な設計がある。
ヴェルディ江尻強化部長は「何人かの選手の獲得をやめれば外国籍選手も獲れた」と認めつつ、競争原理を度外視した補強ではなく、競争を勝ち抜いた選手がピッチに出ていく状態を作りたかったと語っている。つまり、限られた予算の使い方として意図的にポテンシャルのある若手を多数揃え、チーム内競争で成長させるモデルを選択している。期限付き移籍の若手が躍動し、強化部の目利きと育成力が限られた予算の中で最大限の結果を引き出したと分析されている。
これはまさに「制約こそが設計の起点になる」ということだ。
制約理論(TOC)的に言えば、「制約条件を正しく特定し、それを最大限活用する」ということそのもの。人件費がかけられないという「制約」を嘆くのではなく、若手の成長速度という「スループット」を最大化する仕組み—練習強度、競争環境、戦術的な明確さ—で対抗しようとしているのだ。
◆「日常のインテンシティ」で組織の質を上げる
城福監督のアプローチで最も特徴的なのは、練習の質への執着だ。城福監督は「他の人が見に来たときにびっくりするような、でもこれが日常だという状況でないと、戦うスタートに立てない」と述べ、トレーニングのインテンシティの追求において日本一を目指すと明言している。
お金で個の質を買えないなら、日常の練習強度で組織の質を