コンサルタント業でデジタルテクノロジーに携わり、インターネット上で売買が成立するおもしろさを感じるものの、多忙を極めお菓子が食事代わりに。娘にせがまれるが、原材料を懸念していた。その間、見ているだけで楽しいお菓子をマルシェで発見。着想を得てsnaq.meを創業。おやつ診断で「ワクワクおやつの定期便snaq.me」が届くサブスクを提供。その真価に迫る。

 

これまでsnaq.me は主にD2C で展開していましたね。ユーザーの 95%が女性で25 ~ 40歳の方々ということですが、今春、出店されたリアル店舗の反応はいかがでしょうか?

2022年4月から清澄白河に出店し、既存のユーザー向けと興味をもった人(未顧客)が気軽に試せるようにという狙いでしたが、うまくいっています。想定していなかったのは、snaq.meを全く知らなかったと言う地元の方がいらっしゃることです。小さいお子さまを連れた方々などが何度も足を運んでくださっていて、朝からお客さまが途切れません。

2016年3月のローンチから、累計ユーザーは15万人に達しましたが、どのような困難があったのでしょうか?

現在、全国約180社のOEMと提携してお菓子をつくっていますが、その開拓がとても大変でした。ローンチ当初は、マルシェから既製品を仕入れて売っていたのですが、オリジナル商品をつくるとなると、実現が難しかったのです。最初はあまりsnaq.meは知られておらず、数百のメーカーから断られ続けていましたが、徐々に「面白い」と興味を示してくださるメーカーが増えていきました。今では、もともとsnaq.meをご存知で取引を開始するケースがあります。

snaq.meは、ユーザー数が毎月5%増ということですが、2018年には停滞時期があったそうですね。服部さん自らユーザーに電話インタビューをしてバリューやビジョンの解像度が高くなっていきますが、それをどのように組織に浸透させていったのでしょうか?

方針を伝える際に、「『お菓子』ではなく『おやつ』なんだ」と毎週伝え続けていました。もの(お菓子)ではなく、体験(おやつ)やワクワクする時間、つまりおやつ体験を届けるということです。基本は「おやつ」と言うことが多いですが、文脈によって「お菓子」と「おやつ」を使い分けています。いきなり、「snaq.meはおやつ体験を提供するから、お客さまが体験できるように