株式会社OptFit(以下、OptFit)はAI監視カメラサービスである「GYMDX」を開発し、200施設以上に導入を進めている。創業から約3年のスタートアップであるが、フィットネス業界のDXという文脈において、フロントランナーとして走り続けている。

今回は、同社で代表取締役を務める渡邉氏に、今、再びブームになりつつあるAIについて詳しく訊いた。

  • 株式会社OptFit
    代表取締役
    渡邉昂希氏
     

AI とは、何なのか?

「AIは魔法のツールではありません」と渡邉氏は、いきなり核心に切り込む。

昨今、Chat GPTが様々な質問に答えてくれたり、タイトル案を考えてくれたりするので、そう感じるのも無理はない。だが、実際に行っていることは魔法でも何でもなく「膨大なデータを学習し、そこから予測を導き出している」と言うのが正しい(図1)。

◆図1 AI(Artificial Intelligence) とは何なのか

生成AIについては2021年までにweb上に公開されている情報の中から、合致するものをピックアップして返答するという仕組みとなっている。日本ではまだまだリテラシーとして認知されていないと言えるかもしれない。

「現に、総務省が発表している「令和元年版 情報通信白書」によると、日本企業でAIを導入しているのは39%で、中国の85%やアメリカの51%と比較すると、かなり水をあけられています(図2参照)」と渡邉氏は指摘し、危機感を募らせている。

出典:ボストンコンサルティンググループ(2018)「企業の人工知能(AI)の導入状況に関する各国調査」
◆図2 AI アクティブ・プレイヤーの国別の割合

フィットネス× AIで難易度別に実現できること

フィットネスの領域でAIを活用しているシーンを、あなたはいくつ頭に思い浮かべられるだろうか?

例えば、モーションキャプチャーを使った動作・姿勢の解析およびフィードバックもその1つだろう。そのほか、監視カメラにAIをつけることで、安全監視の業務を大幅にスリム化したり、マシンが利用されている頻度を可視化したりすることができるようになった。

「ここまでは、難易度で言うと低~中程度の機能です」と渡邉氏。さらに続ける。

「次に、秩序を乱す(イレギュラーな行動をする)顧客がいたときの判別を行いたいと思っていますが、学習しなければならないパターンが多岐に渡り、その課題を解決しようと取り組んでいます」

運営課題を明らかにしたらまずは気軽に相談を

本誌でも「GYMDX」をサービスとして複数回取り上げてきたが、OptFitはAI開発の相談を受け付け、伴走までしてくれる企業である。

「我々は自社のサービスとしてAIを開発してきた経験があります。その経験やノウハウを他社にも一部共有することで、業界全体が繁栄すればいいと思っています」。

AI活用のヒントを得たければ、OptFitにお任せあれ。