コロナ禍は、フィットネスクラブのビジネスモデルを見直すきっかけを与えた。会費以外に新たな収益の柱をつくれたクラブと、そうでないクラブで明暗が大きく分かれ始めている。また、会費を値上げする場合、サービスの価値も向上する必要がある。

そこで、双方の観点から会員に付加価値を感じてもらえる商品・サービス・取り組みは何か、まとめることにした。

トップアスリートも愛用する、感覚入力コンディショニングツール NABOSO®(ナボソ)

76011(セブンシックスオーダブルワン)は2019年にオープンした、大阪府大阪市東淀川区に構える完全紹介制のリコンディショニングジムだ。利用者の8割以上が現役で活躍するトップアスリート。プロとして活躍する彼ら彼女らのリハビリのほか、身体感覚のコンディショニングによって競技のパフォーマンスを向上させるというニーズに応えている。同施設で代表を務める中川哲治氏によると、米国で特許出願中の感覚入力コンディショニングツール『Naboso(ナボソ)』の導入が、日本を代表するようなアスリートから大変な好評を得ているという。

現代のメンバーのためのフィットネス
SPORTEC2022 Les Mills セミナー

2022年7月にSPORTECが開催され、その会場のLes Millsブースにて、マネージングディレクターであるLy Nguyen(リー・ニュエン)氏と、コンテンツマーケティング/ソーシャルメディア部門グローバルディレクターであるクリス・アサハラ氏によるセミナーが開催された。その内容を抄録し、読者へお届けしたい。

健康的なライフスタイルへと導く、ウェルネスコーチを輩出
ONLINE WELLNESS COACHING(OWC)

株式会社Think The Wellnessは、NESTAJAPANや日本メディカルフィットネス研究会等様々な分野で活躍している齊藤邦秀氏をエグゼクティブアドバイザーとして迎え入れ、ONLINE WELLNESS COACHING(以下、OWC)を開発した。次世代型のパーソナルトレーニングとして、運動無関心層にも価値を届けることができるウェルネスサービスを、体系的かつ実践的に学ぶことができる教育プログラムだ。

OWCは従来のパーソナルトレーニングとは、どう異なるのだろうか?

コロナ禍でこそ存在感を増す。
フィットネスを支えるオプションサービス 水素水オプション

慶應義塾大学医学部が株式会社ドクターズ・マン(以下、ドクターズ・マン)の製品を用いた試験において『肺炎重症化予防、血栓抑制効果』を報告したことにより、ドクターズ・マンは医療機関・研究機関から高い関心を受けている。同社は現在約1,000クラブで水素水事業をサポートしている。同社が開始した「水素水月額飲み放題サービス」は水素水のサブスクとして定着し、コロナ前においてもコロナ禍においてもクラブの重要な会費外収入としてフィットネスクラブ運営を支えている。

ニーズを探るためのスモールスタートとPDCA サイクルが成功の秘訣
会員の真の体験価値を向上し、コロナ前の売上水準到達へ

 アイレクススポーツライフ株式会社(以下、アイレクス)は総合型クラブ、24時間ジム、スタジオなど、多様な業態のフィットネス施設を、愛知県で25店舗展開している。同社も例に漏れず、2020年以降は新型コロナウイルス(以下、コロナ)の影響で業績に打撃を受けたが、会員に本当に価値を感じてもらえるサービスを見直し、結果的に顧客単価の向上に成功している。あの逆境から、どのように立て直しを図ったのだろうか?