フィットネス業界においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)が徐々に進んできた。今後、人が関与する部分と、システムに任せる部分の棲み分けをしっかりと行うことで、施設の運営者の負担を減らしつつ会員への提供価値を高めなければ、選ばれなくなるだろう。

本特集では、技術革新によるフィットネスビジネスの未来像ならびに、各クラブにおけるデジタル活用の成功事例を紹介したい。

コナミスポーツクラブ
スマートスイミングレッスンがもたらす、スクール事業の革命的な進化

AIと映像技術を活用したスイミングレッスンのDXツールである『スマートスイミングレッスン』を正式に導入してから約半年が経った今、コナミスポーツにおける導入店舗数は加速度的に増え、スイミングレッスンに大変革が起きている。レッスンを受ける子どもたち、彼ら彼女らの保護者、そして運営者の三方良しとなるスマートスイミングレッスン導入後の実績について、フィットネス業界にいち早くお届けしたい。

JOYFIT札幌北
収益性改善に大きく貢献する、ハイブリッド型のスタジオ運営

株式会社オカモト(以下、オカモト)は、北海道エリアでJOYFITを運営している。24時間ジムでありながら、スタジオも併設。キッズスクールも提供しており、新たに成人向けにもスクールの提供をスタートさせた。afterコロナにおいてスタジオエリアの有効活用が課題となっていたが、予約・決済・会員管理システム『hacomono』を導入したことで、経営を健全化する新たな活路が見出された。すでに同システムを導入しているクラブにとっても、より効果的な活用方法のヒントが得られるだろう。

スポーツクラブ エンターテインメントA-1笹塚店
コロナ禍をきっかけにAIを用いてDXを加速したジムの今

株式会社日新ウエルネス(以下、日新ウエルネス)が手掛ける総合型クラブであるスポーツクラブ エンターテインメントA-1笹塚店(以下、A-1笹塚)の支配人を務めながら、全社のデジタル推進を担当する高橋氏。コロナを端緒にDXの必要性が一気に高まり、様々なツールを導入。その結果、ジム運営の効率化、会員の利便性アップ、セキュリティ強化を実現し、地域ナンバー1の顧客満足度を獲得。

具体的には、どのような施策を講じてきたのだろうか。その取り組みに迫る。

スポーツクラブ ルネサンス
多店舗展開に必要不可欠な、バックヤード業務の時短術

株式会社ルネサンス(以下、ルネサンス)では、ビジネスリレーション部という、会社全体の生産性向上をミッションとする専門部署が存在する。様々な方法で業務の効率化、改善を模索する同部署で課長を務める中田敬介氏は7年以上に渡り部のメンバーと共に、縁の下の力持ちとして企業価値の向上を支えてきた。デジタルの活用が生産性向上のキーポイントとなるなかで、今後も見据えて2022年6月よりラクスル株式会社(以下、ラクスル)が提供するラクスル エンタープライズを導入。

まだ初期段階ながらも業務時間の削減を実現している。

Web3時代における最先端技術を活用したフィットネスビジネスの可能性

インターネットが誕生してから50年以上が経過したが、その進化は今もなお続いている。世界的に見れば、Web2からWeb3の時代へと突入している。

そもそもWeb3とは何か?Web3を構成する注目領域はどこか?フィットネスを組み合わせたときに考えられる未来像とは何か?といった疑問をもちながらも、把握できていないフィットネス事業者は少なくないだろう。そこで、株式会社NTTデータ経営研究所でビジネストランスフォーメーションユニットに所属し、同領域に精通している梶原侑馬氏より特別寄稿を授かった。