afterコロナの世の中で、会員にフィットネスクラブへ足を運んでいただくためには、「安心感」がポイントとなることが取材を通じて見えてきた。例えば、商圏に配布するチラシや店舗内の掲示に安全対策を盛り込むことで、会員の入会数と継続率にプラスの効果をもたらす可能性が高い。

それらを実現している事例を本特集にて紹介したい。

HAYASHI フィットネス & スパリゾート24平和台

2022年9月、「フィットネス民主主義の実現」を掲げ、練馬区平和台に「HAYASHIフィットネス&スパリゾート24平和台」がオープン。コロナ禍でも大成功を収めていると前号で述べた(FitnessBusiness通巻第123号参照)通り、リーズナブルな料金体系と充実した設備が人気を呼び、連日多くの会員で賑わっている。その開業までの歩みには、幅広い年齢層の会員さまとスタッフ双方に配慮した万全のウイルス対策を設計段階から盛り込む英断があった。その中でも、施設全体にCare222® iシリーズを導入するまでの経緯について、執行役員開発部本部長の吉永大介氏に話を訊いた。

『アトリオドゥーエ武蔵小山』
会員の安全と、サービスの質を同時に追い求めるには

東急スポーツシステム株式会社は東急電鉄沿線地域の健康づくりに寄与するフィットネス施設を複数ブランド展開している。そのうち、総合型業態を担っているのが「アトリオドゥーエ」だ。東京都内に加えて横浜市に合計5店舗出店している。コロナをきっかけに、より人を介したサービスの重要性を再認識し、会員の安全監視業務についてDX へと舵を切った。

フィットネスクラブに求められる安心・安全対策

アイレクススポーツライフ株式会社にて施設デザインやコンサルティングを手掛ける中村良明氏。本誌のSpace Designの連載コーナーでもお馴染みで、施設や設備に精通している同氏が、現在フィットネスクラブが講じるべき安心・安全対策を顧客目線で分析した。そして、同氏のこれまでの施設開発の経験値も交えて話を訊いた。多くの人が集まり、賑わう施設を目指すためのヒントをお届けしたい。

ジム内でのマスク着用義務を一部緩和

2022年12月、FIA(一般社団法人日本フィットネス産業協会)は、新型コロナウイルス感染拡大ガイドライン第11 版への改定(以下、本改定)を行った。本改定は、国から発布された新たな「基本的対処方針に基づく対応」に基づいた、見直しの要請を受けての改定となる。