株式会社コンセントでサービスデザインチームを立ち上げ、顧客視点での新規サービス事業開発や体験デザイン、またそれを生み出す組織やプロセスをつくるデザイン活動に従事する赤羽氏による連載。今回は、デザインスプリントの実行手順の2日目のワークについて解説する。
アイデアを考える視点を拡げるライトニング・デモ
さて、デザインスプリントの2日目です。Day2は「スケッチ」を行うことがゴールです。何のスケッチか?と言えば、Day1でフォーカスした課題と問いに対する「解決策(ソリューション)」の、です。
そのために行う2日目の最初のステップが「ライトニング・デモ」です。
いきなりアイデアを出しても良いのですが、アイデアはもともとその人が持っている知識や視点の組み合わせから生まれます。普段からアイデアを出し慣れている人たちのチームであるならともかく、不慣れな人がいる場合にはライトニング・デモを行うことを推奨します。
具体的にやることとしては「アイデアの参考になりそうな事例を1つ2〜3分で共有する」ということです。1日目の最後の宿題の共有ですね。前号に書いたとおり、同業他社の事例だけではなく、幅広くアイデアのヒントにつながりそうなビジネスやサービスを集めましょう。
事例を共有する発表者は、事例の概要と、どこが参考になりそうだと思ったのか…を共有できるように準備しておきます。ビジネスモデル全体、などではなく、具体的にアイデアの参考になりそうなサービスの工夫、インターフェースの作り方、文言の工夫など紹介するポイントは絞ります。
ライトニング・デモの役割分担は
1.事例の発表者
2.タイムキーパー
3.ホワイトボードの記録担当です。
3の記録担当は、図1のような感じで、事例のポイントを思い出すきっかけになるようなメモをホワイトボードに描いていきます。
あくまで発想を拡げるためのきっかけなので、事例を詳細に記述する必要はありません。
アイデアをまとめる4段階スケッチ
ライトニング・デモが終わったら、いよいよアイデアを出していきます。
しかし、いきなりアイデア